観光客にパンフレットを配布する古仁屋海上保安署の職員(17日、瀬戸内町古仁屋)
1月18日は海で起きた事件や緊急通報を受け付ける「118番」の日。正しく利用してもらおうと、古仁屋海上保安署の職員2人が17日、瀬戸内町古仁屋の「海の駅」や海上タクシー発着場周辺で周知活動を実施した。
118番は海で起きた事件や事故の緊急通報用の電話番号。2000年5月1日に運用を開始した。今月18日からは情報伝達・収集手段の強化を図るため、通報者のスマートフォンと運用司令センターを結ぶ映像通報システム「Live118」をスタートする。
第十管区海上保安本部(鹿児島市)でも「118番の日」に合わせて奄美を含む県内10か所で周知活動を実施し、瀬戸内町にある古仁屋海上保安署ではこの日、職員2人が海上タクシー事業者や海の駅利用者、観光客らにパンフレットやポスターなどを配布し、「118番」や「ライフジャケットの装着」、「Live118」について呼び掛け、PRした。
啓発活動に当たった同署の金子綾子専門員は「海の緊急通報として『118番』を知ってほしいと同時に、海での事故を防ぐためにもマリンレジャーの際には救命胴衣の着用をお願いします」などと語った。
第十管区本部によると2024年度における118番の通報件数(速報値)は全国で39万9781件で、海難や情報提供などが4792件。うち鹿児島県内では通報件数が1万1273件で海難、情報提供が243件。1万926件がいたずらや間違い電話で、通報全体の約97%となっている。
同本部の担当者は「海の事件・事故は118番。また、現場の状況をスマートフォンで撮影し、映像で海上保安庁へ伝えることのできる『Live118』も運用が始まった。緊急電話が受けられない可能性があるので、いたずら電話はやめていただきたい」と話した。