第19回天城町クロカン大会

時折、陽光の差す絶好のコンディション下で健脚を競い合った第19回天城町クロスカントリー大会(3㌔の部、町提供)=2日、天城クロカンパーク

 

 

 

激しいアップダウンに健脚競う
3部門に178人

 

 【徳之島】「小出義雄メモリアル第18回天城町クロスカントリー大会」(同実行委員会主催)は2日、同町松原の同メモリアル天城クロスカントリーパークであった。満開状態のヒカンザクラの花が彩りを添える中、パリ五輪近代五種競技の銀メダリストらとふれあいを深めながら1㌔、3㌔、5㌔の計3部門に計178人が挑んだ。

 実業団の実業団の陸上部や野球部など冬季合宿地「スポーツ愛ランドあまぎ」の名物大会の一つ。コロナ禍を経て昨年4年ぶりに再開。今年のゲストには、昨年3月に初合宿してパリ五輪の近代五種競技で銀メダルを獲得した佐藤大宗選手(31)と、同日本代表の内田美咲選手(25)=いずれも自衛隊体育学校所属=が報告も兼ねて来場。レーザー射撃の練習機器も設置・開放して喜ばせた。

 開会式では森田弘光町長のあいさつに続き、参加者を代表して北中2年生の浜田隆聖さんが選手宣誓。銀メダリスト佐藤選手らの激励も受け、高低差約30㍍の起伏に富んだコース(1周2㌔)に、▽5㌔の部(対象・フリー)▽3㌔の部(小中学生男女、高校一般女子)▽1㌔の部(幼児、小学生男女、一般女子)―の順にスタート。各部3位までの入賞者を表彰、全員に完走賞が贈られた。

 【5㌔の部】▽フリー ①政匠栄(伊仙町)19分04秒②實村悠希(同)19分05秒③和田大澄(天城町)22分0秒

 【3㌔の部】▽小学生男子 ①田井一颯(天城町)13分39秒②政優羽飛(天城町)13分42秒③前田雄大(同)14分02秒▽同女子 ①政愛怜菜(伊仙町)15分29秒②川田栞(天城町)15分54秒③吉田愛菜(同)16分34秒▽中学生男子 ①福山龍斗(天城町)11分59秒②竹下聡真(同)12分0秒③前田幸大(同)12分56秒▽中学生女子 ①椛山美海(伊仙町)14分02秒②寶永友樹愛(同)14分15秒15③椛山奈希(同)14分15秒75▽高校一般 ①名城空希(徳之島町)14分18秒②勇元恵利香(徳之島町)16分22秒③要成音(同)17分33秒

 【1㌔の部】▽小学生男子 ①仲山結喜(天城町)4分0秒②政勢汰(伊仙町)4分06秒③加藤壮太郎(天城町)4分10秒▽同女子 ①田井結楓(天城町)4分21秒②寛山葉奈子(伊仙町)4分22秒③昇菜々(天城町)4分22秒▽一般女子 ①吉岡浩美(天城町)5分05秒②池野恵理子(徳之島町)6分42秒③川田美智子(天城町)7分21秒
 

 

 

近代五種 五輪銀の佐藤選手ら普及にも意欲

 

 

パリ五輪「近代五種」銀メダリスト佐藤選手(左)と内田選手

 

 

 

 近代五種は1人の選手が馬術、水泳、フェンシング、レーザーラン(射撃・ランニング)の五競技をこなす。体力的にも精神的にも非常に過酷な複合スポーツ。

 佐藤選手は、同島の合宿環境に「関東はとても寒くトレーニングをしたくても、体を温めるのに時間がかかる。こちらは暖かく、クロカンコースやロードも緩急(起伏)があっていいトレーニングができる。それに人々がとても温かい」。

 一方、2028年のロス五輪から馬術競技のみがオブスタイル(障害物レース)に代わることには「新たな挑戦をしながら普及したい」。内田選手も「新競技には全然慣れてないが、ちゃんとできるよう頑張っていきたい」。

 両選手は、自衛隊体育学校(埼玉県・陸自朝霞駐屯地)の近代五種コーチ・津山論将さん(元全日本コーチ)共々同競技の普及にも意欲を示した。