議員と住民が町政の課題などについて意見交換した瀬戸内町議会の議会報告会(16日、管鈍公民館)
瀬戸内町議会(岡田弘通議長、議員10人)の2019年度議会報告会が14日から瀬戸内町内各地区を対象に始まった。奄美大島側では16日からスタート。同日あった管鈍公民館での説明会には議員5人、住民約20人が出席。住民からは観光振興をはじめとした、町政全般に対する意見や要望が上がった。
同町議会の報告会は、18年3月の「瀬戸内町議会基本条例」制定後の初の開催。同条例によると、説明責任を果たし、町民意見を議会活動に反映させるため、少なくとも年1回以上行うとしている。
初開催の今回は14日にスタートし、2日間かけて請・与路・加計呂麻3島9会場で実施。16日から18日の3日間で、奄美大島側9会場での実施を予定している。
管鈍公民館での報告会は、管鈍、花天、西古見の3集落が対象。冒頭、町議会の役割や、町の財政状況などについて議会側が説明した後、意見交換を開始。住民からは「介護保険料が高すぎる」、「農林課の職員数が少ない」、「バスの運行ダイヤに無駄があるので見直しを」など、町政に対する幅広い意見や要望があった。
観光振興について、「古仁屋港にクルーズ船が寄港した際、町内で観光する乗客がほとんどいない。施設を作るなどの対策が必要」とした意見も。議員らは「町が魅力あるプランを練って提案する必要がある」、「乗客のニーズを把握し、町民も一体となって対応すべき」などと答えた。
出席し、活発に質問した與倉一新管鈍区長(74)は「生の住民の声を議会に伝える良い機会。住民から直接役場に要望するより、議員から伝えてもらう方が聞いてもらえそうな気がする。次回以降はもっと活発に議論ができるようになると思う」と語った。