和泊町玉城 4年かけ字誌発刊

玉城集落の安田区長(左)、校正を担当した徳田さん(中央)、編集作業を行った前さん(右)=和泊町=

集落の生活や産業まとめる

【沖永良部】和泊町玉城集落はこのほど、4年前から制作作業を進めてきた『玉城字誌』を完成させた。安田克彦区長(63)は「集落民の念願だった。取材や編集に苦労したが、発刊を迎えることが出来てうれしい。集落出身の2世、3世との絆を深めるために役立てたい」と話した。

2011年、集落の役員会で字誌制作を決定。12年度の町共生協働地域活性化支援事業を活用し、集落内の湧水整備と一緒に歴史資料の整理を行った。

字誌は、年中行事や産業など全11章構成で、B5判656ページに及ぶ。集落住民のほか、東京や大阪など島外在住の郷土出身者からも多くの資料を集めた。

第3章の「生活」では、道路整備による集落周辺の変化を写真で紹介し、第4章「人の一生」では、子宝の島を支えた産婆・助産婦について説明している。

校正を担当した徳田育代さんは「大変な作業だった。2行ほどの文章に、ほぼ1日かけたこともあった。このような形で集落に貢献できてうれしい」。

編集作業を行った前幸貴さん(64)は「多くの人に協力してもらい、読みやすい字誌が完成した。集落を作ってくれた先人の努力を後世に残し、さらに発展させたい」と語った。