大和村国文祭

オープニングで披露された大和浜棒踊り

城南海さんも登場、イベントを盛り上げた

荒俣さん、城さんも登場
古からの風、未来へ

第30回国民文化祭・大和村主催事業は15日、同村体育館であった。「『まほろば大和』古からの風、そして未来へ」をテーマに村の自然・伝統文化を映像や講演、唄、踊りなどで表現。小説家の荒俣宏さんや人気歌手の城南海=きずきみなみ=さんらテレビなどでお馴染みの著名人も登場し、行事を盛り上げた。

村内全集落における「豊年祭の神事映像」で始まり、オープニングセレモニーでは、久永美智子さんによる大和村の歌「まほろば大和」、また大和浜集落伝統の棒踊りなどが披露された。集落の男衆による棒や鎌、なぎなたを使った勇壮な踊りに会場から大きな拍手が送られた。

第2部ではフォトコンテスト表彰があり、「大和村の情景」部門では武部守俊さんが優秀賞、松元涼子さんが審査員特別賞を受賞。また「まほろばの情景」部門では優秀賞に奥昭仁さん、審査員特別賞に福山由美子さんが輝いた。ほか両部門の入選作品も各10点選ばれ、会場隣の村防災センターに展示、来場者の目を楽しませた。

また小説家のほか翻訳家、博物学者、妖怪評論家、神秘学者など幅広い分野に精通し、テレビ番組でコメンテーターとしてお馴染みの荒俣さんが「自然と文化の宝庫 奄美大島」と題し講演。大陸プレートと海洋プレートの間に位置する奄美群島の岩石は、主にチャート(生物の死がいなどが成分)で出来ていること。また生物研究に熱心だったことで知られる昭和天皇が奄美大島に来島した際のエピソードなど、現存の資料をもとに紹介し、独自の視点で奄美大島の自然の奥深さを伝えた。

テレビの歌番組などでの活躍も話題の実力派歌手・城さんは大島紬姿でオリジナル曲など披露、澄んだ歌声で会場を魅了した。祖父が大和浜出身の城さんは同日、大和村観光大使の委嘱も受けた。

会場外のおもてなしコーナーでは来場者に豚汁がふるまわれたほか、夜からは会場内に特設された土俵を中心に来場者が輪となり八月踊りも行われた。