関係者らがサトウキビの束を圧搾機に投入し今期の製糖を開始した=和泊町、南栄糖業=
前年より12日早く生産量見込み8万6千㌧
南栄糖業
【沖永良部】南栄糖業(株)(芋高宗栄社長)の2015~16年期の製糖が4日、群島内大型製糖工場のトップを切り始まった。出発式で芋高社長は「鹿児島・沖縄県を含めて、当社が圧搾の先陣を切るのは今までで初めて。生産者が作ったサトウキビから、1㌔でも多くの砂糖を作って欲しい」と述べた。
今期の生産量見込みは8万5958㌧(前期比1万8934㌧増)、単収は5441㌔。2年連続の年内操業で、前年より12日前倒しでのスタートとなった。同社によると、12月初旬での操業は1992年(12月8日操業)以来、23年ぶりという。
出発式には、農家や関係者ら100人ほどが参加。沖永良部サトウキビ生産対策本部の島元嗣本部長は「かつてない早い時期での製糖開始となった。ハーベスタや輸送組合が、それぞれの持ち場で責任を全うしてもらいたい」。和泊町の前田修一副町長は「台風や干ばつなどの自然災害がなく、適度な降雨に恵まれた。また秋以降の乾燥で高糖度が見込まれており、生産者にとって喜ばしいこと。無事故で製糖終了を迎えてほしい」とあいさつした。
沖永良部警察署の職員が安全指導を行い、参加者全員による「がんばろう三唱」で安全操業と増産を祈願。芋高社長をはじめとする関係者らが、キビの束を圧搾機に投げ入れ、今期の操業を開始した。
年内は26日まで原料を受け入れ、年明け5日から操業を再開。4月5日に搬入・圧搾終了の予定。