専門学生に投票の大切さ教える

模擬投票を体験する専門学生

「若者の声政治に届きにくく」
明推協大島支部が選挙講座

県明るい選挙推進協議会大島支部は17日、奄美市名瀬の大島支庁で、「学生のための選挙講座」を開いた。県内大学生の有志でつくる「学生投票率100%をめざす会」(STEP)のメンバーによる事例発表や、模擬投票があり、奄美情報処理専門学校の学生22人が選挙の大切さを学んだ。

若者の政治・選挙離れが進む中、政治や選挙へ関心を持ってもらおうと開いた。

同支部の屋宮重藏会長があいさつ。「本年4月21日に執行された県議選挙の投票率は48・78%と過去最低の結果だった。年代別に見ると20代前半が28・58%と最も低く、次いで20代後半が37・94%となっており、年代別の中で若い世代の投票率が依然として低い状況にある。このような状況の中、公職選挙法が改正され、投票できる年齢が満20歳以上から満18歳以上に引き下げられることになった」、「若者の投票率が低くなると若者の声は政治に届きにくくなってしまい、その結果、若者に向けた政策が実現しにくくなったり、実現するのに時間がかかってしまう可能性がある」などと述べた。

同会の町田聡志さん(鹿児島大教育学部4年)が事例発表。▽会員同士で毎月1回勉強会を開いている▽学校や街頭などで啓発活動を行っている▽選挙啓発キャラクター「めいすいどん」や選挙啓発ポスターを作った▽出前授業を行っている―ことなどを紹介した。

第47回衆議院議員総選挙で20代前半の投票率が年代別に見て最も低かったことをグラフで示しながら、「投票しないと自分たちだけでなく次の世代も住みにくくなるのでやはり選挙には行かなくてはならない。それを皆さんに伝えていく雰囲気作りをするのがSTEPの役目ではないか」と語った。

親世代の投票率が低いと若者の投票意欲にも悪影響を与えるとし、親になった際には子どもたちに対して「選挙に取り組んでいる姿勢を見せることも大事」と訴えた。

学生たちは実際の選挙で使用する、投票権、記載台、投票箱を使った模擬投票を体験。同支部のメンバーが選挙立合人役を務めたほか、学生たちは投票の際のきまりについて説明を受けた。

時岡椋太さん(18)は投票について「年代が近い人が話をしてくれたので興味が沸いた。選挙の時には参加したいと思う」と語った。