ミカンコミバエ2週連続誘殺数ゼロ

ミカンコミバエ種群の誘殺状況20160106

暖冬で安心できず
「寄生果実の除去徹底を」

農林水産省植物防疫所は6日、奄美群島におけるミカンコミバエ種群の誘殺状況(1月4日現在)を発表した。最新の12月29日~1月4日までの誘殺件数は緊急防除区域内外ともにゼロ、緊急防除区域の奄美大島(加計呂麻・請・与路島含む)の誘殺数ゼロは2週連続。

奄美大島では12月15日~21日の週で宇検村と瀬戸内町で1匹ずつの誘殺があったが、それ以降は全市町村ともゼロが続いている。

誘殺されているのはミカンコミバエのオスで、産卵するメスの方は越冬し一部が生き延びる可能性があるとされている。今季は年明け後も暖冬傾向が続いており、最高気温が「夏日(25度以上)」近くまで上昇する日も。オスは誘殺されているが、メスの活動については暖冬により気が抜けない状態だ。

農林水産省消費・安全局植物防疫課の島田和彦課長は「早期根絶を図るためにも防除は春先までが正念場。メスによる寄主果実への産卵後、それを羽化させないためにも除去の徹底が必要。気温が低下する冬場はミカンコミバエの行動が緩慢になる時期だが、暖冬により安心できない状況にあり、現在進められている行政と住民が連携した地域ぐるみでの除去作業をさらに各地で進めてほしい」と指摘している。