喜界町・光ブロードバンド完成

情報インフラの整備完了を、町長らのテープカットなどで祝った

情報の共有・発信の迅速化
空港などにWi―Fi設置も

 喜界町が、2014年から敷設工事を進めていた「光ブロードバンド整備事業」が完成し、1日、同町全体でのサービスが開始され、完成を祝う式典が同町であった。町は今後、観光施設などに無線通信施設の整備も実施予定。情報インフラ整備による地域住民の通信環境の向上で、島の情報発信・共有に向けた取り組みに注目が集まる。

 同事業は、民間などへの広域インターネットサービス、高速接続が可能になることで住民生活や企業活動の円滑化を図る目的で、14年4月に敷設工事を開始。光ブロードバンドの民間向けの整備事業は、奄美群島内ではこれまで、同町と宇検村、大和村以外の市町村の一部、もしくは全域で行われていた。

 同町では災害時の断線などに備え、奄美市名瀬小湊と龍郷町赤尾木からの2ルート(約79・4㌔)の海底ケーブルを敷設。工事は西日本電信電話㈱(NTT西日本)が請け負い、総事業費約11億3600万円(うち町負担約3億8千万円)、約1年間の工期で完成した。

 同町では今後の取り組みとして、今年4月から、喜界空港や港など5カ所に無線通信施設(Wi―Fi)の整備を予定。企画観光課の担当者は「企業活動の円滑化や観光客への快適な情報取得に寄与してほしい」と話す。
 式典には川島健勇町長や、総務省の丹代武九州総合通信局長など、事業関係者約30人が出席。工事の終了を受け、川島町長は「今後、より良い利用・使用をすることで地域の活性化や地域住民の生活向上に努めたい」と話した。

 その後、参加者たちは高速通信開設を実感しようと、鹿児島市にいる郷友会のメンバーとのテレビ会談を実施。通信の誤差少なく、送られる映像・音声とともに、島の近況などについて言葉を交わした。