徳之島3町目標は990㌶

天城町を皮切りに始まった徳之島地区サトウキビ春植え推進の出発式=2日午前、同町役場

サトウキビ春植え推進 天城町皮切りに出発式

 【徳之島】天城町のサトウキビ春植え推進運動出発式(町糖業振興会主催)が2日、同町役場駐車場であり、早期植付け・適期管理による計画面積350㌶の達成を誓い合った。3日午前は伊仙町(計画面積320㌶)、4日は徳之島町(同同)も出発式を行い、3町合わせて990㌶の春植え推進を目指す。

 天城町の出発式には生産者や関係機関・団体、製糖会社代表ら約50人が参加した。町糖業振興会長の大久幸助町長は「今年は徳之島ダムの完成で水が入る新時代となり、(畑地かんがいで)基幹作物キビの干ばつと塩害も防げる。今後は水と併せて、単収向上への土づくりなど農家の指導と、農家の皆さんの努力も必要」と強調。

 南西糖業㈱とJAあまみ天城事業本部側代表があいさつ。うち岩淵達夫・南西糖業専務(徳之島事業本部長)は、記録的不作から5期ぶり回復した今期生産見込み(同社処理見込み18万1642㌧)にふれながら、「キビはどんな大きな台風が来ても約7割の収量が見込める防災作物。直接・間接的雇用も含めて地域への経済波及効果が大きい」などとあらためて強調。春植え推進による面積拡大と増産に期待した。

 町当局側が、町単独事業による堆肥や土壌改良資材、病害虫防除薬剤など春植え助成事業の概要を説明。また国のさとうきび産地構造改革緊急対策事業費の2015年度補正(徳之島3町配分額1億56万円、うち天城町分は約3400万円)に伴う助成方針も示した。

 南西糖業2工場への原料搬入を休止して強化する春植え推進期間(当初計画3月3―13日)については、今期産の搬入状況や製糖終了見込み日などを勘案して再検討される(同社原料統括部)という。