島の天然素材の染めと異素材の織りコラボ

都内のバイヤーからも人気を集める興紬商店の新ブランド「Amamika(アマミカ)」=東京都江東区の東京ビッグサイトにて=

興紬商店 ビッグサイトで新ブランド紹介
肥後染色に多数の体験希望者

 【東京】東京第81回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2016ヤングファッション&キッズスタッフフェアが2月3日から5日までの3日間、東京有明のビッグサイトを会場に盛大に開催されている。同イベントは日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市。今回のテーマは、「グロバリゼーションのモノ作りで成功」。

 奄美からは、興紬商店=龍郷町=が新ブランド「Amamika(アマミカ)」でブースを出店。奄美の伝統技術である大島紬の絣糸を織り込んだストールや、帆布に紬を配したバッグなどを展示、訪れる人たちの興味を引いていた。また、泥染めの肥後染色=同=もブースを展開。新ブランドでは染のパッチワークなどを紹介。奄美での泥染め体験を希望する人が数多くいた。

 同会場で、接客にあたっていた興紬の興ほずみさんは、新ブランドの立ち上げについて「島の若者たちに大島紬を着物だけではなく、身近に感じて欲しい」と、地元の若者たちへのPR不足を補うためにグッズ類を発案。初日オープン早々、「いい物を探しに来た」という都内のバイヤーからは早速声をかけられ、東京での手ごたえに喜びを隠せない。

 新ブランドは、大島紬を織るときに残る緯糸の絣を、異素材のベビーアルパカやリネンなどと組み合わせ、ストールとして、新しい息吹を感じさせるものが誕生。もちろん、織物は一つひとつが島の織工の手によるものとなっている。また、染めものはフクギの黄色、シャリンバイの茶、藍の青、泥染めの黒など、島の天然素材にこだわったものを扱っている。

 天然素材のしなやかさと、肌触りの良さと、大島紬の絣糸が織りなす光沢感は、長年培われてきた、大島紬の伝統技術に裏打ちされた確かな輝きを放つ。商品はストールなど、3万円台からと、大島を身近に身に着ける商品揃えとなっている。
(永二優子)