朝日 16年ぶりの4強入り

【女子決勝リーグ・朝日―れいめい】第2ピリオド、朝日は林のシュートが決まり、15―22と追い上げる=蒲生総合体育館

県中学新人バスケ女子

 【鹿児島】15年度県中学生新人バスケットボール大会は6―9日の4日間、姶良市の蒲生総合体育館などであった。奄美勢では女子の朝日が16年ぶりとなる4強入りを果たした。

 朝日は準々決勝で強豪・鹿児島純心を50―43で下し、奄美勢女子としては00年に朝日が4強入りして以来となる決勝リーグ進出を決めた。決勝リーグでは緑丘に37―62、れいめいに30―50で敗れ九州大会出場は逃した。最終戦の川内北戦も敗れて4位に終わったが、後半追い上げ41―42の1点差ゲームだった。

ハイライト
「未知の世界」を経験
朝日「うれしさ」と「悔しさ」と

 朝日にとっては、県大会を初日から最終日まで4日間を戦うのは「未知の世界」(小野田健監督)への挑戦だった。16年ぶりに4強入りし、決勝リーグは3戦全敗で4位。「決勝リーグに行けてうれしいのと、負けて悔しい」(林杏樹主将)の両方を味わう貴重な経験が詰めた。

 県選抜候補にも選ばれる林、山元の2人を擁し、奄美勢の中ではトップクラスの力を持つ朝日が、今大会快進撃をみせた。九州大会出場をかけて、決勝リーグで対戦する緑丘、れいめい、川内北はいずれも上位常連の強豪校。「島では経験できないプレッシャーをかけてくる相手」(小野田監督)にどこまで自分たちのバスケットができるかどうかのチャレンジだった。

 緑丘、れいめい戦は厳しいプレスの前に、持ち味のチームバスケットができずに、2桁得点差をつけられた。最終戦の川内北戦も前半は14―29と15点ビハインド。しかし苦しい時ほど「多くの島の人たちの応援や保護者のサポートがあった」(林主将)を思い出すと、気持ちを切り替えて前向きに戦えた。

 個の力ではかなわない分、運動量でスクリーンやスペースを有効に使って「味方を生かす」(林主将)持ち味のバスケットが機能し、後半1点差まで追い上げる驚異の粘りをみせた。

 試合後はフェリーの時間が迫っていたため、男子決勝リーグが始まる前に特別に表彰式をしてもらった。会場からは惜しみない拍手が送られ、感極まって涙する選手も。小野田監督は「ここで積んだ貴重な経験を島に持ち帰り、島のバスケットをもっと盛り上げていきたい」と闘志を新たにしていた。(政純一郎)

160209朝日4強
(朝日4強)一足先に表彰をしてもらって会場にお礼を述べる朝日のメンバーら=蒲生総合体育館