知名町 バレイショ出発式

バレイショを満載したトラックの前でテープカットが行われた=知名町=

出荷量2800㌧予定
異常気象で栽培厳しく

 【沖永良部】知名町産バレイショ「春のささやき」の出発式・出荷協議会(JAあまみ知名事業本部・園芸振興会主催)が11日、同町の町民体育館であった。2016年産の出荷量は2800トンを予定。出発式には多くの町民が集まり、コンテナに満載したバレイショ10㌧が日本全国に送り出された。

 沖永良部産バレイショは、1996年にかごしまブランド産地指定を受け、昨年で20周年を迎えた。

 今年産の栽培面積は204㌶。品種別でメークイン79㌶、ゴールド91㌶、デジマ25㌶、アローワ9㌶。

 生育状況は、種子の入荷が順調に進み適期の作付ができたが、年末年始にかけ異常気象の影響で、気温20度を越す暖冬、長期の曇天などで厳しい栽培環境となった。今期早植えの冷蔵種子については、初期生育期の高温と玉肥大期の暖冬により収量低下が懸念されている。北海道産購入種子も、萌芽時期の高温で発芽不良、いも形成期にあたる1月末の大寒波で茎葉に大きな損傷を受けた。

 出発式は、沖永良部高校エイサー部の演舞でスタート。同振興会の久本和秀会長、同事業本部の島元嗣統括理事など8人がテープカットし、知名小学校吹奏楽部の演奏とともにバレイショを積んだトラックが出発した。

 出荷協議会では、久本会長が「悪天候が続く中、生産者のおかげで今年産の初物を出荷できた。定期定量、安心安全を合い言葉に予定の収量を上回ることを望む」とあいさつし、平安正盛町長と今井吉男議会議長が祝辞を述べた。情勢報告後、出荷要領や疫病の防除法などについて説明が行われた。

 式典前に、第7回じゃがいも祭りが開かれ、新ジャガを使ったカレーや豚汁、ポテトサラダなどが振る舞われたほか、ジャガイモ詰め放題(100円)などで盛り上がった。