集落ブランド「タァマン」に誇り

いつにも増して大勢の人出でにぎわった「やにまんてん市場」

笠利町屋仁で祭り
農作物や加工品、「豚飯」販売も

 奄美市笠利町屋仁集落の直売所「やにまんてん市場」で14日、屋仁タァマン祭りが開催された。市の一集落1ブランドに認定されているタァマン(タイモ)を軸とした地域活性化の取り組みの一環。同施設管理組合と集落活性化委員会が共催する形で地域の子どもたちや住民をはじめ、出身者らにも参加を呼び掛け。タァマンをはじめとした農作物や加工品、伝統の「豚飯」など販売され、多くの人出でにぎわった。

 同直売所は屋仁校区活性化の拠点施設として「奄美市紡ぐきょらの郷づくり事業助成金」を活用して整備され、2009年12月にオープン。施設管理組合の赤崎重雄さん(71)によると直売所オープン後、Uターンや定年退職者ら集落ブランドであるタァマンを栽培する人が増え、現在は当時の約3倍に当たる2・5~3㌶が校区内で栽培されているという。

 今回のタァマン祭りは「集落ブランドのPRと活性化はもとより、子どもたちに地域の伝統の一つでもあるタァマンをより理解してほしい」(赤崎さん)との思いで開催。悪天候で昨年は中止となったが、一昨年に続いて今回が2回目という。

 当日はタァマンやその加工品(ケーキ等)、野菜類、お菓子など組合員が生産・加工した商品のほか、「こっこ家」など屋仁校区に縁の店舗等による出店、フリーマーケットなども開かれた。

 また昼食の時刻に合わせ、振興センターでは集落伝統の「豚飯」の販売も。こちらも来場者に人気で「鶏飯と似ているがひと味違った美味しさ」などと評判だった。

 同集落の諏訪東区長(67)は「タァマンは外貨を稼げる貴重な集落ブランド。それを上手くPRできて、集落が元気になれるイベントだと思う」と笑顔。赤崎さんも「タァマンのブランド価値向上は、生産する側としても大変うれしく誇らしい。地域の子どもたちにもぜひ誇りに思ってもらえたら」と話していた。