奄美野生生物保護センター

マングースのわなで混獲されたというノネコのミネコ(仮称)

奄美野生生物保護センター
「素敵な飼い主に巡り合って」

大和村にある環境省奄美野生生物保護センターでは山で混獲されたノネコの飼い主を募集している。同センターでは「なでられるのが大好きな甘えっ子。素敵な飼い主に巡り合ってほしい」と呼びかけている。

このネコは推定1歳くらいのメスの個体。今年の1月にマングースのわなに混獲されたことから、同センターで保護していた。保護当初は痩せていて毛もぼろぼろだったが、避妊手術やワクチン接種なども終えた現在は元気に回復。約2カ月間、同センターで飼いネコになるため順化させていたという。

同センターの岩本千鶴自然保護官は「人になれるのが早かったので、もしかしたら人に飼われていた経験があったかもしれない。ただ、首輪やICチップなども入っておらず、どういう理由で山にいて、マングースのわなで混獲されたのかは不明」と説明する。

譲渡の条件は「飼い主登録(ICチップ)」「室内飼い」、そして「最期まで責任持って飼う」ことの3点。ミネコ(仮称)と名付けられたこのノネコは、同センターのスタッフにもすっかりなついているようで、岩本自然保護官は「最初は少し臆病なところもあるけれど、基本的には甘えるのが大好き。すぐになでてほしいと寄ってくるような子」と語った。

岩本自然保護官によると、2015年のアマミノクロウサギの死亡原因のうち、確実にノイヌやノネコによる被害とわかっているものが7件という。「こうした現状もふまえて、ペットはしっかり飼ってほしい」と呼びかけている。

譲渡に関する問い合わせは同センター☎0997‐55‐8620まで。