約1000人のランナーが与論島を駆け抜けた
【沖永良部】第25回ヨロンマラソン(同実行委員会主催)が6日、与論町の茶花海岸を発着点に島を周回するコースであった。フルマラソン男子は吉村健人(鹿児島)、同女子は村田祥江(三重)、ハーフマラソン男子は俵屋義雄(長崎)、同女子は花岡洋子(福岡)が優勝。あいにくの雨模様となったが、全国37都道府県から集まったランナー約1000人が与論路を駆け抜けた。
大会は、島を2周する42・195㌔のフルマラソンと、島1周のハーフマラソンの2コース。フル393人、ハーフ646人がエントリー、ランナー最高齢は、90歳の上野山馨さん(和歌山)。
開会式で児玉伊佐雄実行委員長は「厳しいことや苦しいことを成し遂げた後は、いつまでも楽しい思い出が残る。今日はそのための一日にしてほしい」と激励。選手宣誓は、第1回大会から25回連続出場している長谷川廣子さん(77)と石原初江さん(76)が行った。
午前9時にフル、同11時にハーフがスタート。夫婦、友人、仲間同士で参加する人や、アニメのキャラクターに扮する人など思い思いのペースでマラソンに挑戦した。
大会は、ハーフスタート後から強烈な雨が降り出し、絶景ポイントの翔龍橋や大金久海岸からの眺めもほとんど見えない状況となった。最悪なコンディションの中、ゴールを目指すランナーを応援しようとコースの沿道には多くの地元住民が集まり「雨に負けるな」「頑張れ」と声を掛け、食べ物やドリンクを提供した。
男子マラソン優勝の吉村(21)は「初めてのフルマラソンだったが、激しいアップダウンと雨の影響で本当にタフなレースだった。地元の子どもやお年寄りの応援が温かく、島全体で盛り上げている大会だと走りながら感じた。次回も参加したい」と笑顔を見せた。
10年ぶり2回目の出場となる女子マラソントップの村田(38)は「出産してから初のマラソンだった。前回出場したときの記録を破りたかったが、4分ほど及ばなかった。雨が強くて走っているというより、泳いでいる感じ。35㌔付近の登りで足が止まりかけたが、諦めずに最後まで頑張れた」と話した。
レース後の表彰式では、山元宗町長から優勝者に記念のトロフィーのほか、ラベルに記録と名前が刻まれた黒糖焼酎「島有泉」などが贈られた。