龍郷町わきゃしまどぅくさネット

パネルディスカッションで地域の取り組み事例を発表した代表者ら

「暮らしを作るのは楽しい」
講演や意見交換、地域での活動内容紹介

 2015年度の龍郷町「わきゃしまどぅくさネット むんばなしのゆらい」(同町地域包括支援センター主催)が9日、同町りゅうゆう館であった。一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten―Lab理事長の永山由高さんが「地域の暮らしを地域でつくる~まちづくりの視点で学ぶ地域福祉~」をテーマに講演。「自分たちの暮らしを作るのは楽しい」とし、事例発表などを通した地域づくりの在り方などについて意見を交わした。

 講演では、まちづくりに必要な三つの柱が▽やりたいこと▽できること▽求められること(必要なこと)―としたうえで、「地域福祉も同じこと。地域のみなさんが『やりたいこと』を語り合う場を作り、『できること』を増やすことが大切」と永山さん。

 「自分たちの暮らしを自分たちでつくるのは楽しいこと」と語る永山さんは、垂水市海潟地区のスポーツ灰集めや、日置市湯之元温泉の湯之元未来80人会議など、コミュニティ形成による地域課題解決の事例を紹介。地域コミュニティ形成のためには、
「参加したくなる場を作ることが第一」とし、話しやすい雰囲気や得意なことで貢献できる役割分担を考えることが地域の課題抽出や解決策の発案につながるとした。

 続いて行われた「むんばなしのゆらい(パネルディスカッション)」では「きむふぅさ!!わきゃしまたつごう!!~シニアの力を地域の力につなげよう~」をテーマに、地域サロンや支え合い活動に取り組む6団体の代表が登壇し、それぞれの活動内容を紹介。それぞれが運動や食事会など様々な活動内容を披露すると、パネラーとして参加した代表らは、「私たちの会でも誕生月にみんなでお祝いするようにしたい」など、新たな活動目標を掲げる姿がみられた。

 進行役を務めた永山さんは各団体の活動について、①一人暮らしの男性の合流方法②地域の資源を上手に使う③無理をしない、がんばりすぎない活動―の3点を評価。「どの団体もそれぞれ次に取り組みたいことが具体的に決まっているのもすばらしい。これだけ具体的だと、絶対に実現することができるはず」と語った。

 会には20代から90代まで多くの人が参加。講演やパネルディスカッションのほか、デイサービス和月龍郷の白浜幸高さんと上野修さんによるいきいき体操も行われた。