奄看生、模擬投票体験

奄看生、模擬投票体験

学生のための選挙模擬投票を行う専門学校生

「若い世代の関心を」

 県明るい選挙推進協議会大島支会(屋宮重藏会長)は16日、奄美市名瀬の奄美看護福祉専門学校(平瀬吉成学校長)で2015年度「学生のための選挙講座」を開いた。実際に選挙で用いる記載台や投票箱などを使った模擬投票を体験。今夏の参院選から「18歳選挙権」がスタートするのを前に、在校生約110人は政治と投票への関心を高めた。

 同支会事務局の県大島支庁総務企画課によると同講座は、奄美大島島内の2専門学校を対象に毎年行う、啓発活動の一環。公職選挙法改正で投票年齢が満18歳以上に引き下げられたことを受け、同課は「投票率向上を見据え、若い世代の政治への関心を喚起させたい」としている。

 会場の同校多目的ホールでは、在校生を前に模擬選挙の立候補者3人が演説。その後、学生は投票立会人が見守る中、投票所入場整理券と引き換えに投票用紙を受け取り、意中の候補者名を記入して投票した。

 看護学科の中田愛=めぐみ=さん(19)は「投票したのは初めてだったが、本番では候補者の公約をしっかり確認して投票したい」。同学科で沖縄県出身の照屋貴大さん(19)は「自分たち若い世代にも大事な一票であることを認識した」と述べ、選挙参加に意欲を見せた。

 屋宮会長は、昨年の県議選(投票率48・78%)など全国的に投票率の低下が深刻化している状況を指摘。その上で「選挙は国民一人ひとりの声を政治に反映させる手段。政治を見据える姿勢を持ち続けてほしい」と呼びかけた。

 そのほか、県選管委員会連合会大島支会の名島義文会長の講話や、同市明推協会員による啓発寸劇もあった。