甲子園開会で君が代斉唱

20日の甲子園開会式で君が代を斉唱する奄美3世の間聖次朗さん(提供写真)

奄美3世の間聖次朗さん
「大役いただけ誇り」

 第88回選抜高校野球大会(日本高野連、毎日新聞社主催)の開会式が20日に行われる。この開会式では奄美3世の間=はざま=聖次朗さん(18・東京都在住)が君が代を斉唱する。「親せきなど奄美からも応援してくれている人がいることを知りとてもうれしい。選手たちにエールを送るつもりで精一杯歌いたい」と間さん。選手と同様、万感の思いを胸に甲子園開会式の舞台に臨む。

 間さんは、昨年末に開催された“音楽の甲子園”とも言われる「全日本学生音楽コンクール」(毎日新聞社主催)の声楽部門・高校の部で優勝し、その後の大会運営委で甲子園開会式での君が代斉唱に選ばれた。

 今年、都立総合芸術高を卒業し、新年度から東京藝術大学音楽学部声楽科へ進学する間さん。勉学に励む一方、過去に劇団四季のライオンキングに出演した経歴を持つなど、舞台俳優としても活躍している。

 祖母の愛須久子さん(72・和歌山県在住)が奄美市名瀬浦上町出身。久子さんの旧姓は赤塚。同町周辺など島内に親せきも多いという。

 20日の開会式を迎えるに当たり間さんは「私が身を置く芸術の世界と、スポーツの世界。全く異なるジャンルのものが甲子園の開会式という場で一つの歌を通してつながる。その大役をいただけたことを誇りに思う。選手たちへエールを送るつもりで精一杯歌いたい」と意気込み。

 祖母の故郷である奄美については「私がしている舞台など芸術活動は、いろんな人の応援や支えがあってこそ続けられるものなので、奄美からも応援してくれている人がいることはとてもうれしい。これからも応援していただけるように頑張ります」と話した。

 祖母・久子さんは「東京と関西で離れているが、最近はカラオケバトルなどテレビにも出演し、活躍する姿を見ている。とても誇らしい孫。島の親せきも応援してくれるのはありがたいこと。頑張ってほしい」とエールを送った。