大相撲「武蔵川部屋」入門する徳田龍大郎君(東天城中3年)、両親とともに=18日、壮行会(JAあまみ徳之島会館)
【徳之島】実力と体格(190㌢、120㌔)両面から「まれにみる逸材」として全国高校相撲の名門や大相撲関係のラブコールを浴びる徳之島町立東天城中3年生、徳田龍大郎君(15)は「武蔵川部屋」(東京都江戸川区)への入門を決めた。17日夜、徳之島相撲連盟が壮行会を開いて激励。「島に錦を飾れるよう頑張り、横綱になって帰ります」と抱負を述べた。
龍大郎君は同町轟木の会社員徳田利光さん(43)・美香子さん(42)夫妻の長男。花徳小1年生で祭り相撲に参加した際、亀徳相撲クラブ(現徳之島相撲クラブ)の関係者に誘われて入団。花徳サッカースポーツ少年団にも所属して足腰鍛えた。しだいに頭角を現し、2011年度第24回全日本小学生相撲優勝大会の小学5年生の部個人で準優勝。15年度第45回全国中学校相撲選手権大会でも個人準優勝を果たした。
昨年10月には武蔵川親方(第67代横綱武蔵丸)も来島して入門を勧めるなど、各部屋の関係者が次々と打診。先月中旬ごろまではスカウトを受けた全国高校相撲の名門・城北高(鳥取県)で3年間鍛えた後、角界入りを目指していたが一念発起、今春の武蔵川部屋入門を決めた。
「(本人は)同じ苦労をするなら早くプロに行って頑張りたいと決断。一日一日を大切に大きな目標に向かって頑張って欲しい」と利光さん。龍大郎君は抱負で「武蔵川部屋は若い力士ばかりで、みんなと一緒に上を目指したい」。そして「島に錦を飾れるように頑張って、横綱になって帰ってきます」ときっぱり。
26日に島を離れ、27日の大相撲春場所千秋楽パーティーで同一門に合流、五月場所で初土俵を踏む予定。徳之島出身の現役力士では朝ノ島(高砂)、徳州山(二所ノ関)、徳太宝(鏡川)、魁禅(浅香山)に続き5人目となる。
壮行会には関係者約90人参加し、同島相撲連盟の盛本克彦会長や高岡秀規町長はあいさつで「技術を鍛え上げれば横綱になれる」と同島2人目の横綱誕生にも期待。徳之島相撲クラブの吉健俉監督(62)も「何年か辛抱、努力してその素材を生かして欲しい」と話した。