世之主から感謝の手紙

届いた手紙を持つ田淵修校長=和泊町=

和泊小へ10万円届く「村山くんありがとう」

 【沖永良部】和泊町立和泊小学校(田淵修校長)に「世之主」と名乗る人物から現金10万円と手紙が入った郵便が届いた。「世之主」は、約600年前に沖永良部島を統治した人。差出人は不明で、学校側も驚いている。

 郵便が届いたのは今月3日ごろ。封筒には「和泊小学校学校長殿」の宛名だけで、同封の手紙には「慰霊祭での世之主の文が忘れられません。このような子に生きている間に会えたことをうれしく感じ、感謝いたします。子どもたちの教育のためにお使いください。村山くんありがとう。世之主より」と書かれている。

 昨年12月の同町戦没者慰霊祭で、同小4年の村山智昭くんが島の平和を守るために自害した世之主について発表した。

 田淵校長は、学校便り(3月18日号)に「世之主からの手紙」と題し、お礼の言葉を掲載。「非常にありがたい。年輩の人がいろいろな思いを込めて書いたのだろうと手紙の筆跡を見て感じた。お金は大事に使いたい」と話した。

 10万円は児童用の図書代として活用する。