練馬奄美会が総会・懇親会

練馬奄美会総会であいさつにたつ練馬区立中村小学校井上靖校長(右)たち学校関係者=練馬区大泉学園駅の練馬区勤労福祉会館で

絆の維持と強化へ
参加人数100人超 余興で島唄も

 【東京】「練馬奄美会」(津田和紀会長・徳之島出身)の総会・懇親会は3月27日、大泉学園駅前の練馬区勤労福祉会館で行われた。

 同会は、関東周辺で行われている郷友会とは違い東京と特別区唯一の練馬区在住の奄美群島出身者で構成されている会で、亡くなった田畑健介練馬区長が1973年に当時の美濃部都知事より準公選で区長指名を受けたことから、在住者で支援しようと組織されたもの。

 当日は、津田会長があいさつにたち、田畑区長が進めた「光が丘パークタウン」の話題を紹介しながら、「地域にコミュニティーが多いほど、ますます発展していく。この会で絆の維持と強化を図りたい」と話した。

 また、奄美が復帰する前に練馬区中村小学校の小学生2人が使節団として訪問していることから、中村小学校の井上靖校長たちも同会に参加。「奄美とのつながりを大事にし、架け橋になりたいと思っている」と、今後も交流を続けていくことを高らかに宣言。

 参加者は、田畑区長の夫人の京子さんを始め、百人を超え、大黒舞や島唄などの余興で盛り上がった。

中村小(練馬区)にソテツを
プロジェクト、賛同・寄付募る

ポスター

練馬区の中村小学校と奄美市名瀬小学校は、1953年(昭和28年)の日本復帰以来の奇縁で、両校は相互訪問、社会化授業、運動会等で交流を続けている。この友好関係を未来に伝えるために、全面天然芝の校庭を持つ中村小学校にソテツを寄贈したいと、「少ク会」の事務局、島岡稔氏が説明。賛同と寄付を募っている。後援は、東京奄美会、練馬奄美会、東京名瀬会、関東三五会、奄美群島広域事務組合。問い合わせ先は「少ク会」中村小学校に蘇鉄プロジェクト℡0467‐25‐2596

リーダーとは「市民の声を聴くこと」
練馬区長に提言 書家の勇博道氏(瀬戸内町出身)

練馬奄美会38回目の総会・懇親会2

2年前に子どもたちが開いてくれた個展の再開はと問われて「金欠病と言う重病を抱えていてできないんだよ」と応えている書家の勇博道氏

 書家の勇博道氏(書号 南雲)、練馬奄美会の相談役で皇居で行われる「新年歌会始」で詠まれる書を認めている勇博道氏(瀬戸内町管鈍出身)。日中友好条約が制定された1972年の翌年に中国政府に書の芸術家として招待を受けてもいる。

 今回、人口72万人弱の練馬区を束ねる前川燿男区長に請われ、「勇の哲学」を披露したという。前川区長に問われたのは「リーダとは何か」。勇さんの回答は明快だ。「リーダーのLはリッスン。すなわち、聴くこと」。とかく、政治家は改革を唱えるものだが、それも大事だが、市民の声を聴くことが一番大事。

 勇さんの持ち時間は15分だったが、大幅にずれ込み、45分に。「市民の声を聴こうとした前川区長に感謝したよ」と話すが、次回は練馬区の総務部長と話す段取りだという。

 関取の里山関にプレゼントした言葉は「練習のときは一番へたくそと思え、本番のときは一番うまいと思え」だ。まわしに入れて稽古に励んでいるはずだとも。

 最後に素敵な言葉を紹介しよう。「私は金持ちにはなれなかったが、人持ちになった。これが宝だ」。いちいち納得。その軽妙洒脱な話術にはほれぼれする。勇大先輩を見かけたら、ぜひ一献傾けて話を聞いてみて欲しい。
(永二 優子)