大和村・戸円小中同窓会

55年ぶりに集合した戸円小中での同窓会。恩師の中川さん(左から5番目)と前地さん(右から4番目)

160403戸円小中同窓会2
集落内を歩きながら思い出話に花を咲かせた

恩師と55年ぶり再会果たす
懐かしい校舎や集落眺め思い出話

 大和村の戸円小中学校を1969年に卒業した同級生らによる同窓会が3日、同校などであった。当時担任を務めていた2人の恩師も参加。55年ぶりの再会を喜び、懐かしい校舎や集落の風景を眺めながら思い出話に花を咲かせた。

 同窓会に参加したのは、小学校1年生の時に担任を務めた中川(旧姓・基)千恵美さん(80、徳之島町在住)と、中学校3年間の担任を務めた前地芳秀さん(78、伊仙町在住)の2人。初めての同窓会開催に向け、中川さんと前地さんに声をかけた伊東静子さんは、「お2人が元気ということで、ぜひ同窓会に参加してほしいという思いがあった。先生方も同窓会の話をしてみると、『ぜひ参加したい』と言ってくれた」と説明。ほかの同窓生らには内緒にし、サプライズゲストとして紹介した。

 中川さんと前地さんは共に同校が初任地という。中川さんにとっては伊東さんらが最後の教え子、前地さんも学校で結婚式を挙げたというどちらにとっても思い出深い場所。現在は休校となってしまったものの、久々の学校を訪れた参加者らは「懐かしい」と、昔の記憶をたどりながら笑顔を見せた。

 今回の同窓会には、同窓生11人中(中学卒業時)9人が参加。奈良県在住の香月つね子さん(62)は「久々に先生たちと会うことが出来て本当に感謝している。優しい先生で、とても印象に残っていた。またこんな機会が持てるようにしたい」と語った。

 中川さんは赴任の際、海岸で集落の人みんなが盛大に出迎えてくれた時の様子を語り、「まさかこんなに歓迎してくれるとは思っていなかったので驚いた。いまでもよく覚えている。戸円を離れたとき、まだみんなは小学1年生でとても小さかった。もう一度来たいという思いが叶ってよかった」。前地さんも「久々の再会なので、最初はみんなの顔と名前を一致させるのが大変だったが、話していたら、たくさんの思い出がよみがえってきた。初任地であることも大きいが、戸円は特別な思い出がある場所」などと話した。