サンガツサンチにちなんで、ばしゃ山村ビーチで行われた海開き行事。無病息災を願い、赤ちゃんの足を海水に浸した
「サンガツサンチ」に海開き
笠利町ばしゃ山村ビーチ
旧暦の3月3日(サンガツサンチ)にあたる9日、奄美市笠利町用安の奄美リゾートばしゃ山村のビーチで「海開き」行事が行われた。神事をとり行い海の幸に感謝するとともに、レジャーシーズンを前に今夏の海の安全を祈願。地元の子どもたちが海水浴を楽しんだ。
くもり空の下、神事は午前9時から開始。観光団体や行政関係者ら約40人が参加した。悪天候も心配されたが雨は降らずスムーズに進行。清め払い島唄奉納などで、海の安全を祈願した。
神事が終わると同時に、水着姿で待ち構えていた子どもたちが一斉に海の中へ。日差しが少なく、やや肌寒い気温だったが、子どもたちは元気よく笑顔で初泳ぎを楽しんだ。
城遥斗君(12)と手島流空=りく=君(12)は「海の中は冷たいけど気持ちいい」、「ちょっと寒いが楽しい」とはしゃいでいた。
また同日はウナグヌセック(女の子の節句)にちなんだ行事も。奄美では初節句を迎える女児の足を海水につけると健康に育つとの言い伝えがある。赤ちゃんを抱いた夫婦らが浜辺に下り、海水に我が子の足を浸した。
奄美市の嶺岡奈和=なお=ちゃん(5カ月)の母・成美さん(31)は「天気を心配したが雨が降らなくて良かった。明るく元気で、思いやりのある子に育ってほしい」と我が子へ笑顔を向けた。