奄美大島最高峰で自然観察

奄美最高峰の湯湾岳などで行われた自然観察会

「宝がいっぱい」
市小中学校 山頂では市崎確認

奄美市住用町の市小中学校(岸田さゆり校長、児童生徒9人)は2日、同町や宇検村、大和村などで自然観察会を行った。奄美大島最高峰の湯湾岳(694・4㍍)の山頂を目指し、道中の植物や生き物などの自然を観察。山頂では市集落のある市崎を確認するなど、湯湾岳の高さと、奄美の自然の両方を楽しんだ。

同観察会は奄美を知る体験活動を通して、郷土の良さを知り、広い知識と情操を育てることなどが目的。自然写真家の常田守さんが講師として子どもたちを案内した。

この日は同市住用町のマングローブパークを出発し、宇検村から大和村を通って湯湾岳の登り口へ。アカヒゲなど野鳥の鳴き声も聞きながら、ヒメトケンラン、ヤクシマスミレ、フジノカンアオイなど今が見頃の植物を観察。また、湯湾岳で観察できるユワンツチトリモチなどについても常田さんが解説した。

山頂では標識で記念撮影をした後、奄美が一望できるポイントに移動。1~2人ずつしか登れない場所だったものの、「市崎と、もしかしたら学校が見えるかもしれない」という常田さんの言葉を受けた子どもたちや教員らは、実際に校舎を確認すると「見つけた!本当に学校が見えた」と笑顔で喜ぶ姿も。

岩下侑充さん(5年)は「山頂まで登るのは大変だったけど、東京スカイツリー(634㍍)より高い場所からでも、学校が見えるとは思わなかったのでびっくりした」と話した。また、常田さんから「ここ(湯湾岳)には、世界でここにしかないという植物がある」などの話を聞くと、子どもたちからも、「じゃあ、宝がいっぱいだ」などの声が挙がった。

このほか、帰り道では、オットンガエルやイシカワガエルのオタマジャクシがいるというポイントも観察した。