奄美パークで開かれている、独立美術協会会員・前畑省三さんの絵画展「琉球弧の祈り」
伝統文化や祭祀描く
独立美術協会会員、前畑省三さん(鹿児島女子短期大学名誉教授)の絵画展「琉球弧の祈り」が1日から、奄美市笠利町の田中一村記念美術館で始まっている。南西諸島を取材し伝統文化や祭祀などを描いた「神女誕生」シリーズの作品を主に大型絵画13点が展示されている。絵画展は22日まで(18日休館)で、15日には前畑さんによる作品解説も行われる。
前畑さんは鹿児島市生まれ(1936年)。同シリーズは81~2013年までの間に描かれた。展示されている作品は独立展出品作が多い。
展示作の中には、龍郷町秋名で行われる祭事、平瀬マンカイ(国の重要無形民俗文化財)をモチーフに制作した「神女誕生・和伊宇?於Ⅰ」といったものもある。「いのちの誕生」シリーズから、南国の海を描いた作品「いのちの誕生」(第81回独立展出品作)も展示している。
同館は「琉球、奄美が世界自然遺産登録を目指す中、あらためて南西諸島の文化や自然について考えるきっかけにしてもらおうと企画した。作者のご厚意によりスケッチブックなども展示してあるので取材の様子もわかってもらえたら」と話した。