デイゴ害虫駆除事業継続

デイゴ害虫駆除事業を継続し樹木の保全を図っている(写真は瀬戸内町諸鈍)

重要な観光資源保全
瀬戸内町 年度対象は109本

 県の2016年度「特定離島ふるさとおこし推進事業」で瀬戸内町は、デイゴ(マメ科)の害虫駆除事業を今年度も継続実施する。同町商工観光課は「(デイゴは)町の重要な観光資源の一つ。今後も樹木の保全に取り組みたい」としている。

 近年デイゴは、デイゴヒメコバチによる立ち枯れなどの被害が奄美・沖縄で拡大しており、同町は11年度から同事業環境保全対策として、害虫駆除事業をメニュー化。これまで薬剤樹幹注入による駆除を行い、樹木の維持管理を図った。計画は18年度まで。

 同課によると、16年度予算は369万円で県補助率は7割。対象は、加計呂麻島、請島、与路島の21集落に自生する109本で薬剤注入は年2回行う。

 同町は町単独でも町内250本を対象に薬剤注入(樹幹、土中)事業を実施。また今年度から「与路・請・加計呂麻シマ構想」を掲げ、離島観光に力を入れる方針を示していることから、今後もデイゴの保全に向け駆除事業を継続する方針。

 加計呂麻島の諸鈍集落では約90本のデイゴが並ぶ。町内最大規模で、樹齢200~350年の大木も多い。

 大型連休で関東から友人とともに訪れた、会社員の牧野宏美さん(32)は「南国風情がある景観に癒される」と話し、並木を見入っていた。

 観光関係者によると、5月3日現在、デイゴは二部咲き。満開は5月中~下旬と予想している。