〝走るおまわりさん〟出動

安心安全な地域づくりへ。奄美署員が駆ける

名瀬港臨港道路沿い見回り・見守り
奄美署が「AP作戦」

 安心安全な地域づくりを目指し、警察官が市内を走って巡回する奄美署名瀬臨港道路パトロール。通称「AP作戦」が今月10日から始動した。朝夕を問わず、多くの市民がウォーキングやジョギング等を楽しむ名瀬港臨港道路沿いを同署員がジョギングをしながら見回り・見守りをするもの。

 AP作戦実施のきっかけは3月25日付の奄美新聞「名瀬港臨港道路に照明を」の見出しの記事。市民が要望書を集め、夜間は暗い同道路への照明設備設置を行政へ求めた内容だったが、この記事を受けて、署内で「すぐにでも出来るソフト対策」としてAP作戦が発案された。

 名瀬長浜町から佐大熊町までの往復8㌔余りを、市内に居住する署員有志が勤務時間外に、交代で毎日ジョギングするもの。夜間を中心とするが、犯罪抑止効果を高めるために活動の時間帯は〝ランダム〟という。

 これにより「犯罪抑止」や「市民の安心感」など効果に加え、「署員の体力づくり」。さらには夜光反射材を着用し走ることで「反射材の普及啓発」にもつながるなど、〝一石四鳥〟の効果が期待される。

 参加したランナーの一人、押領司浩太郎巡査長(24)は「今回からの新たな取り組み。何かあれば気軽に声をかけていただきたい」と呼びかけ。

 活動初日に参加した上別府高宏副署長は「夜間でも、意外と多くの人がジョギングやウォーキングなどで港周辺の道路や公園を利用していて、パトカーからの視点だけでは気付きにくいような発見があった。県下でも初の試みと思うが、こうした活動なども通して、今後も地域と連携しながら安心安全なまちづくりに努めていきたい」と語った。