チャレンジドサポート奄美総会

奄美市名瀬のAiAiひろばで行われたNPO法人チャレンジドサポート奄美の総会

160522チャレンジドサポート (2)
記念講演を行った當島顧問

相談支援やネットワーク計画
記念講演 ニーズ応じた特別教育を

 NPO法人チャレンジドサポート奄美(向井扶美理事長)の2016年度総会が22日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。16年度事業計画など5議案を承認。同NPOの當島茂登顧問による「インクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育について~奄美での子育て・療育相談から教育に期待すること~」をテーマにした記念講演もあった。

 16年度は▽ペアレント・プログラム実施と「発達障がい児者家族の支援者養成事業」▽支援者を対象にした早期の気づきと支援のスキルアップのための施設支援▽大人になった肢体不自由の人々と理学療法士協会の情報交換会▽ビジョントレーニング研修会、見る力相談会▽臨床心理士相談会(月2回)▽群島内の子ども部会の支援―の実施を基本方針に掲げる。主な事業計画は①障がい者に対する相談支援②早期発見・早期療養などの療育システムに関するネットワーク事業③障がい者およびその家族など、関係者、地域住民の交流事業―を掲げている。

 當島さんは講演で、「特別支援教育」は「特別な人のための教育ではなく、ニーズに応じた特別な内容を提供する教育」であると説明。これまでの経験談などを踏まえながら、「学校教育では、一人一人に応じた指導内容・指導法を工夫すること、障がいのある子だけもの教育的ニーズの把握や支援は、学校だけで完結するものではない。スクールクラスターによる特別支援教育の推進を図るための組織構築すること」などを訴えた。

 質疑応答では「子どもの障がいについて保護者に伝えるタイミングがわからない」という質問もあり、當島さんは「障がいを診断するのは医者の仕事。教育の現場では子どもたちが出来ることを伸ばし、出来ない所を補えるよう指導してほしい」などと回答。学校や行政以外の相談窓口に同NPOなどを活用してほしいことなども呼び掛けた。