喜界高に特別支援分教室を

さとうきびの会メンバーが県庁を訪れ、古川教育長らに要請書を提出した=提供写真=

県教育長に要請書提出
さとうきびの会「地域の高校で学べるように」

 喜界町の特別支援教育を考える「さとうきびの会」(豊原裕子代表)は27日、伊藤祐一郎県知事と古川仲二教育長に対し、「喜界高校に特別支援学校高等部の分教室設置または喜界高校内に特別支援学級を求める要請書」を提出した。豊原代表らが県庁を訪れ、古川教育長らに要請書と、全国各地から集まった署名約2万8千件を手渡した。

 要請書では「中高一貫校という制度の喜界島で、同じ中学校で学んだ特別な支援を必要とする我が子たちも同じように、ふるさと喜界島で、中高一貫教育が受けられるようにしてほしい」と記載。群島内では2010年に与論島、13年に徳之島と沖永良部島がそれぞれ地元の空き教室を利用して特別支援室を設置しており、「喜界島でも地域の高校で学べるようにしてほしい」と、特別支援学校高等部の分教室または、喜界高校内の特別支援学級設置を要請している。

 同会によると、町内で特別支援学級に通う生徒は、中学校を卒業すると同時に、島外の施設に入所しながら学校へ通うために家族が分離して生活するか、家族全員で学校のある地域へ移住するなどの選択をせざる得ない状況。

 豊原代表は「署名を集める中で島の人からも、『喜界にも分教室は必要』『子どもを(島外に)送り出すのがつらかった』と、今まで同じ思いをしてきたという人の話を聞いた。とにかく、少しでも早く分教室を作ってほしい」と語った。