奄美プラム初セリ会計画

奄美市内の小売店では、島外贈答用向けとして箱に入ったスモモが販売されている

試食など販売PRも
来月4日鹿児島市場 地元市場では既に取扱い

奄美大島で出荷時期を迎えた奄美プラム(スモモ)の販売促進を目的とした、初セリ会・宣伝販売会(県経済農業協同組合連合会主催)が6月4日、鹿児島市中央卸売市場青果市場で開催される。試食会のほか、奄美プラムの産地からメッセージが披露される。初の試み。

農林水産省は昨年12月、奄美大島にミカンコミバエが侵入したことから、奄美市笠利町の一部を除く島内全域(加計呂麻島、請島、与路島含む)を特定移動制限区域に指定。同区域内で生産された移動制限対象品目の島外移動は禁止されていたが、4月27日に移動制限区域が解除され、移動検査を受けて合格した商品は島外移動が可能になった。奄美プラムは同区域解除後、初の出荷品目となることから、販売開始をつげるイベントを開催する。

イベントは鹿児島市場やJAあまみなど関係者約50人が参加し、同日午前6時40分から。内容は県経済連の野菜ソムリエを招いた試食宣伝、大和村の伊集院幼村長によるメッセージ、出荷計画説明などがあり、同7時からセリが始まる。

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奄美プラムの一大産地の大和村では30日から、大和村選果場で集出荷が始まった。「全体的に暖冬傾向で生育が遅れている」(村産業振興課)ことも影響してか、同日、生産者による持ち込みはなかった。同課は生育が進む6月以降に持ち込み量の増加を予測しており、村内産の生産量は35㌧を見込んでいる。

一方、奄美市名瀬の中央青果市場(福山治社長)では今月下旬頃から、スモモがセリにかけられている。30日までの取引量は約160㌔。門司植物防疫所名瀬支所の移動検査合格を証明するラベルが貼られていない産物については、小売店が島外へ出荷することができないことから、ラベルの有無でセリ値に大きな開きがあるという。

奄美市内の小売店では、すでにスモモが陳列されている。店舗担当者は「今年は生育が遅く、スモモはこれから。ミカンコミバエの誘殺がなく、例年通り島外へ出荷できることを願っている」と話した。