図書館運営の課題解決へ

図書館運営上の課題解決へ意見交換した図書館連絡会議

地区連絡会議 成果や要望など確認

 2016年度大島地区図書館連絡会議(県立奄美図書館主催)が2日、奄美市名瀬の同図書館であった。同図書館職員や12市町村の図書館関係者などが参加。図書館運営の成果や課題、主催事業、奄美図書館への要望などについて意見を交わし、利用者や貸し出し冊数の増加に向け協議した。

 会議は魅力的な図書館運営や読書活動振興策について協議し、職員の資質向上や同図書館、大島地区内の市町村図書館(室)の充実や活性化することが目的。県立奄美図書館の石塚一哉館長は「島民が奄美を理解するため、奄美の図書館(室)が果たす役割は大きい。独特な自然や文化、産業などの情報を発信する使命を担っており、(利用者へ)能動的に働きかける図書館を目指せたら」とあいさつした。

 奄美図書館の16年度事業は▽図書館ボランティア養成講座(計3回)▽あまみならでは学舎(計8回)―など。県図協奄美支部などと共催事業として、「読書指導者等研修会(和泊町)」、「地区ふれあい読書フェスタ(与論町)」、放送大学公開講座などを行う。また、学校や市町村などの要望を受け、職員や司書の派遣も実施する。

 図書館運営では各図書館(室)から、「読書パスポート普及事業(和泊町)」「学校との連携(与論町)」と成果を上げる一方、「利用人数、貸し出し冊数の減少」「長期未返却者への対応」などの課題も。課題への対応事例として、幼稚園や小学校などへの巡回図書や図書館クイズなどで利用促進を図っているほか、未返却者対策として督促状発送や電話連絡、貸し出し禁止措置などの手段が例示された。

 そのほか、奄美図書館への要望として、▽郷土資料の充実、貸し出し可能な資料増加▽研究者へのサポートができる人的窓口としての相談員配置―などがあった。