知名町収穫祭

多くの観客が集まったマグロの解体ショー=知名町=

舞台演芸やマグロ解体ショー
産業別概況報告 持続的な発展願う

 【沖永良部】第2回知名町収穫祭が29日、同町民体育館であった。式典には町民や関係者250人以上が参加。神事や概況報告後、マグロの解体ショーや舞台演芸で盛り上がった。

 同町とJAあまみ知名事業本部、同町商工会、沖永良部島漁協が主催。農業、商工業、水産業の調和と持続的発展を目指そうと昨年から開催している。

 平安正盛町長は「今年度は町政施行70周年の記念すべき節目の年。今後、収穫祭が多くの町民に親しまれ、町民相互の友愛と本町基幹産業の持続的発展につながってほしい」とあいさつ。褒賞伝達では、花き農家や商工業関係者など14人のほか、サトウキビで高生産・高糖度を上げた9人を表彰した。

 分野ごとに概況報告が行われ、農業部門のサトウキビに関しては「糖度も良く豊作となったが、雨が多く収穫、製糖作業が5月までずれ込んだ。来期に向け適期の植付と管理作業を徹底し単収向上に努めてもらいたい」。輸送野菜は「1月末の大寒波で生産量が減少したが、競合産地も被害を受け全国的な品薄感から全品目を通じて終始高値販売となった」。畜産は「子牛のセリ価格は2010年を底値に、全国的な繁殖農家の減少も伴い右肩上がりで、今後は中長期的な目標を定めて飼養頭数の増頭や施設整備などに取り組んで欲しい」。

 水産部門は、15年度の取扱総数量が165㌧(昨年対比105・85%増)、金額1億4700万円(同121・3%)となり「マグロ、ソデイカ漁が好調だった。沖永良部全体で新規漁業者がすこしずつ増えている」。

 商工部門では、同町商工会青年部の神里隆樹さんが活動内容を報告し「人のつながりが地域力になる。島内の組織や個人に限らすネットワークを広げることで町の活性化につながる」と述べた。 

 式典後、沖永良部高校の生徒らによるエイサーを皮切りに演芸がスタート。重さ約50㌔、体長1㍍を超すキハダマグロの解体ショーも行われ、観客は漁業者の見事な包丁さばきに見入っていた。

 被表彰者は次の通り。(敬称略)
 【15年度サトウキビ生産改善共励会 農家の部優秀賞 農畜産業振興機構理事長賞】池幸次郎
 【15年度県フラワーコンテスト】▽テッポウユリ部門特別賞(九州農政局長賞) 牧野広重▽グラジオラス部門特別賞(九州・山口花き園芸連絡協議会会長賞) 藤井良光
 【県葉たばこ共進会(個人の部)15年度県知事賞 優良賞】川畑伸之
 【県商工会女性部連合会会長表彰】林恵美子
 【県商工会連合会会長表彰】森直樹
 【商工会法制施行55周年功労賞 九州経済産業局長賞】原田孝志
 【全国商工会連合会会長表彰 知名町商工会女性部】東ひろみ
 【第30回奄美群島農業祭表彰】▽農業振興功労者 森山進▽優秀農家 神田正征、川平茂美、清原利仁、園田孝徳(収穫面積の部)、川畑伸雄(反収の部)
 【15・16年期サトウキビ関係表彰】▽高生産量農家①園田孝徳②神崎兼三③東山精一郎▽高糖度農家①村山エツ子②勝間行隆③武元前友▽特別表彰①田畑則仁②平山昭代③藤本隆一