ウミガメミーティング

龍郷町安木屋場で行われたウミガメミーティング。ウミガメの産卵跡などを観察

今シーズン約30頭上陸
安木屋場海岸で

 第22回奄美大島ウミガメミーティング(奄美海洋生物研究会主催)が11日夜、龍郷町安木屋場のどれんキャンプ場であった。今シーズンのウミガメ上陸状況や調査内容などを説明。同キャンプ場は昨年よりも上陸数が増加していることなども紹介し、9日に産卵のあった場所の見学や、安木屋場海岸を歩いてウミガメの上陸跡などを確認した。

 同ミーティングはウミガメ産卵シーズンに合わせて定期的に開催。今回は10日と11日の2日間連続で開かれ、大人から子どもまで多くの人が参加した。

 ここ数年、ウミガメの上陸・産卵数は減少が続いている。昨年は355頭(アカウミガメ150頭、アオウミガメ133頭、種不明72頭)と大幅に減少したことから、今年の調査はより重要と位置づけられている。

 同キャンプ場の荒田利光さんは、「いつもはアカウミガメの方が上陸数は多いが、なぜか昨年からアオウミガメの数が多くなっている。今シーズン初上陸となった5月1日もアオウミガメだった」と説明。上陸数については、「今シーズンはすでに30頭くらい上がっているので、去年よりは(ウミガメが)あがると思う。100頭は超すのでは」と語った。

 また、このほかウミガメのタグ調査についても紹介。同海岸では今年、3013年にタグを付けたウミガメの上陸が多いという。昨年は13年のタグを付けたウミガメの上陸はまったくなかったこともあり、興克樹会長らは「タグを見たらウミガメがいつ、どこに上陸したのか知ることができる。もし産卵を始めたウミガメを見つけたら、タグの写真を記録程度に撮影してほしい」と呼びかけた。

 2日間とも、ミーティングの間にウミガメの上陸はなかったものの、海岸では数日前に上陸したウミガメの足跡などを観察し、産卵する場所の特徴などを興会長らが説明。観察の注意点などを示しながら、ウミガメの上陸・産卵調査への協力も呼びかけた。