大島地区高校就職対策会議

名瀬合同庁舎で開かれた2016年度大島地区高校就職対策会議

求人増もミスマッチ
来春卒就職希望、県内40人

 名瀬職安(里村秀一郎所長)は16日、奄美市名瀬の名瀬合同庁舎4階会議室で2016年度「大島地区高校就職対策会議」を開いた。各校の進路指導担当教員やキャリアカウンセラー、就職支援員らが参加。新規高校卒業予定者の求人・求職動向などが示され、管内の15年度卒業生の就職内定率は99%(前年同月99・5%)だったことなどを報告した。

 同会議では高校生に対する就職支援策などを協議することが目的。大島地区の関係機関が協議することで、さらなる連携強化をはかり、就職環境の改善に向けて取り組むことを申し合わせた。

 15年度卒業者の就職状況では、988人の卒業予定者に対し、就職希望者は192人。卒業者数は年々減少傾向にあるが、就職希望者数は13年度から5年間はほぼ横ばいで推移。求職者の割合は13年度の16・2%から徐々に上昇。就職内定率も14年度3月卒から上昇し、15年度3月は99・5%、15年度3月卒も同水準の99%だった。

 16年度の就職希望・求人状況は就職希望者が237人(卒業予定者943人)で、学校または職安の紹介による就職を希望するのが195人。希望者のうち40人は県内での就職を希望している。

 求人では新規学校卒業予定者の採用見込みアンケート(管内企業)から、返信があった174社のうち、採用予定「あり」と答えたのは32社。主な業種は建設業や医療・福祉関係だった。採用予定「なし」が78社と最も多く、「未定」は55社。採用予定員数の合計は59人だった。

 同職安は、管内の高卒求人は毎年求人数が増えているものの、まったく応募がない求人もあると説明。生徒の希望する職種の求人が少なく、ミスマッチが起きていることから、学校側に「生徒の希望条件に合う求人の確保も重要。生徒が希望する職種などの詳細がわかったら相談してほしい」と呼びかけた。

 また、質疑応答ではこのほか身体的・精神的に問題を抱え、通常の就職が難しい生徒や、手帳を持っていないが、発達障がいなどが見られる生徒の進路選択について相談する場面もあった。