県知事選スタート

選挙での必勝を誓い、拳を突き上げる支持者ら(23日午前9時43分頃、一部加工)

3回連続の一騎打ち 県政舵取り「継続」「刷新」争点
鹿児島市で第一声

 任期満了に伴う県知事選挙は23日告示され、17日間の選挙戦に突入した。立候補したのは新人で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓氏(58)、現職の伊藤祐一郎氏(68)=いずれも無所属、届け出順=で、前回、前々回に続き現職と新人の一騎打ち。県政の舵取り役の「継続」「刷新」を最大の争点に、7月10日の投開票へ向け県全土で舌戦を展開する。

 届け出受付は午前8時半から鹿児島市の県庁講堂であり、県選管は午後5時に受け付けを締め切ったが、ほかに届け出はなかった。2陣営は「選挙の七つ道具」を受け取ると、急いで出陣式の会場へ。各候補者は午前9時から、いずれも大票田の鹿児島市で第一声を上げた。

 三反園氏陣営は同市城南町のみたぞのさとし選挙事務所で出陣式。三反園氏は選挙戦を〝県政刷新の戦い〟と位置付け、「正義は我に、政治は我々にあり。明治維新をつくった元気な鹿児島を取り戻す。一回任せてほしい。一緒に新しい鹿児島をつくろう」と気勢を上げた。

 三反園氏は20日発表したマニフェストで、▽世界遺産を生かした国際基準の観光地づくり▽過疎地の医療体制確保や救急搬送体制の強化▽研究機関、関連産業の誘致―などを掲げる。民進、社民の党県組織が支援している。奄美入りは7月4、5日を予定している。

 伊藤氏陣営は鹿児島市山下町の中央公園で出陣式。マイクを握った伊藤氏は3期12年の実績と今後4年間の政策などをアピール。「県政の最大の役割である資源の適正配分をやり抜くことで鹿児島の未来につながる。これまで以上にそうした土俵づくりに努めたい」と訴えた。

 伊藤氏は発表したマニフェストで、▽奄美空港ターミナルビル拡張▽自然災害に耐え得る県土づくり▽奄美地域のドクターヘリ運行―などを公約に掲げる。県議会会派の自民、公明が推薦するほか、自民党県連も公認並みに支援する。奄美入りは同2、3日を予定している。