利用者の減少が続いているものの、奄美で利用者数最多の大浜海浜公園の水質は「特に良好」が続いている=資料写真=
本格的な海水浴シーズンを前に、県環境保全課は30日、2016年度海水浴場の水質・放射性物質調査結果を発表した。奄美は今回から調査対象が2カ所増え1カ所減の計9カ所となったが、畦プリンスビーチ(徳之島町)のみ水質Aとなったものの、9カ所とも水質は「全て良好」としている。
調査対象となったのは、利用者が概ね1万人以上の26海水浴場。奄美は畦プリンスビーチのほか、大浜海浜公園(奄美市)、タエン浜海水浴場(宇検村)=新規=、与名間海浜公園(天城町)、瀬田海海浜公園(伊仙町)、ワンジョ(和泊町)、沖泊海浜公園(知名町)=新規=、兼母(与論町)、大金久(同)が対象になった。昨年まで対象だった喜念浜(伊仙町)は外れている。調査期間は4月下旬~5月中旬。
調査結果によると、26海水浴場のうち22カ所(85%)が特に良好な水質「AA」(区分・適)ランク。奄美関係は8カ所が含まれている。水質「A」(同適)が3カ所、水質「B」(同可)が1カ所。畦プリンスビーチが水質AAからAになったことについて同課は「水質判定項目のうち、ふん便性大腸菌群数(最小~最大(平均)で表示)の最大数の関係(水質AA箇所は2、これが畦は4に)だが、特に悪いものではなく、奄美の海水浴場の水質は全て良好と言える」と指摘している。腸管出血性大腸菌O―157は、全ての海水浴場で検出されなかった。
放射性物質調査も水質調査と同時期に実施。その結果、放射性物質(放射性セシウム134および同137)は、「全ての海水浴場で検出されなかった」。
なお、各市町が調べている海水浴場の利用者数をみると、奄美で最も多いのは大浜海浜公園の4万人だが、前年の6・9万人から、3万人近く減少している。これに次ぐのが与名間海浜公園の2万人。新たに加わったタエン浜海水浴場は0・4万人、沖泊海浜公園は1万人だった。