シーカヤックマラソン

大島海峡を疾走

フルシングルの部優勝の菊地さん

大島海峡を214艇疾走
フル・菊地さん(東京) ハーフ・春山さん(奄美市)優勝

夏の訪れを告げる第24回奄美シーカヤックマラソンIN加計呂麻島大会(瀬戸内町主催)が3日、奄美大島の同町と加計呂麻島を隔てた大島海峡を舞台に行われた。フル(34㌔、一部コース変更により距離短縮)のシングル男子部門では、東京都の自営業・菊地太さん(43)、ハーフ(18㌔、同)のシングルは奄美市の春山恵一さん(62)がそれぞれ優勝を果たした。

例年島内外から多くの出場があり、男女別、同混合、シングル、タンデム(2人乗り)、サーフスキーなどの部門に214艇363人が出場。選手は小学生から最高齢86歳まで、住所は北海道、東京、関東などから幅広い参加があった。

大会実行委員長を務める鎌田愛人町長は「人と人との縁、心をつなぐイベントとして大いに楽しみ、さわやかな汗をかいてほしい」とあいさつ。フルシングルに出場する奄美市の会社員・登山猛和さん(48)が「参加できることを喜び、あきらめることなくゴールを目指します」と選手宣誓。快晴のもと出場選手らは、発着点の古仁屋港から海に向かって疾走した。

各コースではチェックポイントとエイドステーションを設け、加計呂麻島渡連海岸ではおにぎりなどの軽食や水分補給などで応援。またチヂンを鳴らし声援を送る住民の姿もあった。

フルシングル優勝の菊地さんは2005年に同大会初出場。8年ぶり2度目の栄冠に輝いた。「昨年は暑さでペースを落とし3位に甘んじたが今回は体調管理して臨むことができた。自分の中では、日本一過酷と思っているこのレースで結果を出せたことは本当にうれしい」。

ハーフシングル優勝の春山さんは、毎年出場する大会の常連。昨年同部門1位のライバル(上田正人さん)不在の中、見事1位に輝いた。「昨年よりタイムを縮めることを考えた」と話し、来年の出場については「当然出ます」と笑みを見せた。

大会では地元住民や古仁屋中・高生がボランティア参加。カヤックの運び出しや麦茶などの提供を手伝い、運営をサポートした。同日夜は後夜祭があり、ライブコンサートなどで全国最大規模のレースイベントを締めくくった。

大会結果は表の通り。