交通事故現場診断

先日死亡事故の発生した地点を見学後、今後の対策などについて意見を交えた

再発防止へ意見交換 安全運転の啓発認識
名瀬有屋町

今月5日に奄美市名瀬有屋町の国道で、自転車に乗った高齢男性が中型トラックにはねられ、死亡した事故を受けて奄美署は11日、交通事故現場診断を行った。地区交通安全協会員、集落区長などを交え現場を見学。その後検討会を開き、運転者に対する安全運転の啓発や、自転車利用時のマナー向上など対策について意見交換した。

事故現場は、浦上町方面から、和光トンネルに続く直線バイパス道路で、浦上川と平行する遊歩道と、道路との交差付近。事故発生日午前、業務中の男性(当時43歳)が運転する中型トラックは、同トンネルを背に、浦上町方面に直進していたところ、自転車に乗り国道に出てきた男性(当時84歳)をはねたとされる。

検討会では、多数の人が「見通しは悪くはないと思うが」と前置きしたうえで、「高齢者向けの教室などを開き、運転の指導を」、「白線が見えづらい横断歩道がある」「停止線のない交差点もある」、「スピードを出す車が多く、注意を促せないか」―など意見のほか、特に日中に路上駐車の多い地点への対応、通学路になっている道路の通行規制などの要望もあった。

同署の榊伸一郎署長は、「自転車に乗る全ての高齢者とはいかないだろうが、声掛けや、付近のパトロールなども地道に行いながら、安全運転を周知していく必要があるだろう」とした。