琉大、奄美市で出前講座

自作の模型風力発電機で模型電気自動車を充電する児童
ソーラーパネルを利用して模型電気自動車に電気の充電を行う児童ら

エネルギー作り出す模型製作
親子参加 地球温暖化防止学ぶ

 琉球大学の出前講座が18日、奄美市名瀬の奄美市役所であり、同大教育学部工学博士の清水洋一教授が「おもちゃ作りを通して学ぶ地球温暖化防止親子講座」を行った。小学4~6年生の児童とその保護者、約20人が参加。温暖化について講義で学んだ後に、ペットボトルを用いた模型風力発電機や、模型電気自動車を制作。再生可能エネルギーやエネルギーの変換などについて学習した。

 奄美群島広域事務組合と琉球大学との包括連携協定の締結(2014年9月)に基づく取り組みで、奄美市で出前講座が行われるのは今回が三度目となる。講義では、奄美で行われている発電の種類や、仕組みについてクイズを交えながら解説。地球温暖化の影響について強調し、再生可能エネルギーの重要性などを語った。

 ペットボトルを用いた模型風力発電機の制作では、ペットボトルの上部を切り離し、羽根のように広げ、これを風の力で回転させて、発電させる。回転は時計回りでないと、発電できないようになっており、児童らは羽根を曲げたり角度をつけたりと、速く回転する工夫をこらした。

 模型電気自動車は、コンデンサーという電気を蓄える装置を付け、電池や手回し発電機、模型風力発電機を使用して充電する。タイヤはペットボトルのキャップを用いたり、ストローや竹串などを使用したり、身近な材料で製作。外に設置したソーラーパネルから電気をもらうと、充電の早さに驚きの声が出た。また、出来た模型自動車を競争させ、誰が一番速いのか競い合う姿もみられた。

 朝日小4年の柿木瑞貴くんは「太陽光発電が一番早く充電できた。自分で作った風力は遅く感じた。風力発電機の羽根をもっと工夫して、自由研究のテーマにしたい」と笑顔で語った。

 清水教授は「物作りの難しさや楽しさを学んでもらえたと思う。諦めず粘り強く頑張れば、完成するということを体験できた良い機会になったのでは。完成する喜び、達成感を大切にしてほしい」と語った。

 琉大は徳之島町や知名町でも講座を予定しているという。