交流、復帰のシンボルに

中村小学校へのソテツ寄贈企画へ協力を呼びかける島岡さん

東京・中村小へソテツ寄贈
島岡さん 企画への協力呼びかけ

 奄美市名瀬の名瀬小学校と交流が続いている東京都練馬区の中村小学校へソテツを寄贈する「奄美の森―蘇鉄植樹企画」を主催する「『少ク会』中村小学校に蘇鉄プロジェクト」の島岡稔さん(75)=奄美市名瀬出身=が22日、同市名瀬の県大島支庁で会見を開いた。島岡さんは27日まで奄美大島に滞在し、母校のOB組織などに対し、企画への協力を呼びかけるとしている。

 両校の交流は奄美群島の日本復帰を間近に控えた1953年12月初旬、中村小学校の児童ら「少年使節団」が来島して地元の小学生と交流したことがきっかけ。その後約40年間の空白期間を経て、当事者の再会を契機に交流が再開。両校は「新少年使節団」も結成され、互いの学校を訪れるなどして、友好を深めている。

 今回は中村小学校が2017年に創立70周年を迎えることから、奄美の日本復帰を語り継ぐシンボルとして、同企画を立案。12月25日まで募金を集め、17年2月に寄贈する計画という。

 同企画の事務局を担う島岡さんによると、現在までに約100人が同企画に賛同。島岡さんはきょう23日に同市内で開催される、母校・大島高校のOB組織「安陵会」の総会で協力を呼びかけるほか、名瀬小学校PTAにも協力を要請する予定。このほか、練馬奄美会や関東三五会で支援を求めている。

 島岡さんは「少年使節団が奄美に来てから63年。現在も続く交流と奄美群島の日本復帰を語り継ぐシンボルとしてソテツを送りたい」としている。