和泊町子ども議会

子ども議会で発表する生徒=和泊町=

中学生がアイデア発表
「島一周サイクリングイベント」「通学路への街灯設置」など

【沖永良部】第20回和泊町子ども議会(同町議会、教育委員会主催)が2日、同町議会議事堂であった。議長役を含む町内の中学生10人が参加。町執行部に対し、商店街の活性化や学校環境の改善などについてアイデアを発表した。

子ども議会は、身近な地域や社会の問題に関心を持ってもらおうと毎年開催。会場では、各中学校の生徒と教諭ら40人が傍聴した。

島の活性化策として「島内一周サイクリングイベント&星の観測会」を考えた城ヶ丘中3年の和田なおみさんは「ジョギング大会に、島全体を範囲にしたサイクリング部門を作る」「沖永良部は星がきれいに見えるので、夜のイベントを開催すれば島の魅力を存分に味わえる」と話した。役場の担当課長は「満点の星空や電照菊、ホタルなどのほか、和泊小学校の天体望遠鏡も取り入れ、自転車と組み合わせた安全なナイトツアーとして新しい商品になる」と答えた。

同3年の山下響さんは「島全体を結婚式場にする」ことを提案。商店街の活性化や島の注目度アップなどのメリットを挙げ、島の観光資源を生かした結婚式プランを紹介した。

和泊中学校3年の川村友貴さんは「教室に扇風機が付いているが、気温も湿度も高い日はあまり効果がない」と指摘し、教室への冷房設置を要望。同3年の榮隆之介さんは、下校時の交通事故防止のため通学路への街灯設置を求めた。

同町の逆瀬川勝久教育長は「柔軟な発想から、具体性や説得力のある提案をしてくれた。この経験を学校や社会で生かしてほしい」と講評した。

議長を務めた和泊中3年の徳田朱音さんは「発表した生徒から、町を良くしていこうという熱意が伝わった。私たちの提案を一つでも町が取り上げて欲しい」と話した。