寅さん記念館イラスト展に出品

寅さんと奄美をイメージした作品を、寅さん記念館イラスト展2016に出品した辻寅さん

シリーズ最終作のロケ地・奄美知って
イラストレーター・辻さん

日本映画「男はつらいよ」の各種資料などを展示する寅さん記念館(葛飾区柴又6―22―19)で、7日から始まる「第9回イラストレーション展2016」に、奄美在住のイラストレーター・辻幸起さん=辻寅(ペンネーム)(50)の作品が展示される。シリーズ最終作で加計呂麻島がロケ地にもなった「第48作 寅次郎紅の花」を元にイメージして描いた絵で、辻寅さんは「ぜひ奄美を知ってもらいたい。また、奄美の人にも、ロケ地に選ばれた地元に改めて自信を持ってほしい」と話した。

以前から「男はつらいよ」シリーズを見ていたという辻寅さん。本土でアニメーション背景画家、映画制作助手などの仕事を経て、Uターン後に地元のケーブルテレビで記者として活動していた頃に、監督の山田洋次さんへのインタビューがきっかけでますます、作品や寅さんを好きになりファンクラブにも入会。寅さんを演じた渥美清さんの眠るお墓をお参りしたり、寅さんに扮する衣装を着て各地に出向くなど、熱烈なファンの一人として様々な活動を行っている。

寅さんを描いた作品づくりもその一環で、今回が2度目の出品。同展には、著名な漫画家や似顔絵画家などの力作が例年展示されているという。 

作品の題名は『寅さん第二の故郷、加計呂麻島』。「最終作品で、最愛のマドンナ・リリー(浅丘ルリ子さん)と結ばれ、寅さんの故郷である柴又の次に、リリーの家がある加計呂麻島の諸鈍が、第二の故郷となるであろうと思われるエンディング」(辻寅さん)。との思いも巡らせながら描いた作品だそう。

奄美の情景や、ケンムンをデザインした作品など様々な題材で制作活動を行ってきているが、辻寅さんは「寅さんのイラストでも奄美を描き、本土へ奄美の魅力を発信していきたい」と意欲を語った。

同展示会は28日まで、記念館休憩室に展示(午前9時~午後4時半)※16日は休館日