喜界高校関東地区総会・懇親会

新卒者3人を紹介する豊原秀和喜界高校関東地区同窓会会長

喜界高校同窓会2
2年後に3階建ての新校舎が完成することを話す盛初弘喜界高校校長

若い人との連携アピール
豊原会長再選、新卒者紹介も

 【東京】第26回喜界高校関東地区同窓会総会並びに懇親会は7月31日に品川区立総合区民会館で開かれ、新卒者3人を含む77人が参加。今年は役員改選があり、2期目を迎える豊原秀和氏(大朝戸出身)が再選された。

 あいさつに立った豊原会長は、新卒者14人が関東での生活をしていることを紹介、「島に産業がない、職を求めて島を出て行く現状。東京のこの会で、今後は若い層をどう集めていくか、そして、島にどういう産業を持ち帰るか、島や若い人たちと連携しながら考えていきたい」と今後の方針を語った。

 また、喜界高校の盛初弘校長は、徳之島目出久・徳之島高校出身と紹介、「校内でも島口が飛び交うのはいい」と語り参加者の笑いをさそった。同校は、赤連の郷に新校舎の槌音が響いており、2年後には3階建ての新築校舎がお目見えすることや、部活動では部員9人の吹奏楽部が金賞を受賞し、九州大会へ参加することなどが報告された。

 その後、「地方創生に向けての取り組み」と題して喜界町役場の徳勝志地方創生推進室室長が講演を行い、喜界町の現状を報告。地方推進組織を設け、各集落から1人、町民に参加してもらい、人口ビジョンなどの情報を共有することや「地域おこし協力隊」など、喜界島発展のために都会から若者3人が来島して企画に動いていることなどを紹介した。

 さらに、28日に締結した東京農業大学との包括連携協定に触れ、同大学との連携によるまちづくりへの七光として①大学のもつ専門知識・研究成果が生かせる②中立・客観的な立場での発言ができる③施策に学術的な裏づけが得られる④地域の枠や利害関係にとらわれない意見が出る⑤創造的なアイデア、行動力が得られる⑥重要な役割を担う地域集落にとって、学生に活動等がカンフル剤となる⑦人材を継続的に育成できる―などと新たな動きを報告した。

 第二部の懇親会では祝いの舞で「宝船」を舞った北川里見さんの乾杯発声で祝宴が行われ、喜界高校数え歌でお開きとなった。

 今期の役員は次の通り。(敬称略)
 会長=豊原秀和▽会計監査=泰山英野、井上満志▽幹事長=栗脇安弘▽会計長=片倉恵子

「目標持って努力を」
喜界高卒業生 奥田・石神井警察署長

喜界高校同窓会番外

「目標を持って」と語る奥田富也石神井警察署長=石神井警察署署長室にて 

 喜界高校卒業生で、警視庁石神井警察署長の奥田富也警視は、小学校6年生のときに刑事になりたいと思い悩んだ挙句、当時は経済的なこともあり、上京して勉強することはかなわなかった。がしかし、先に上京していた兄のおかげで喜界高校卒業後、中野の警察学校に。40年勤め、昨年8月に370人を束ねる石神井警察署長に。

 現在は単身赴任ながら、毎朝剣道の稽古をして登庁しているという。街の人との交流などに心配りする日々が続いている奥田署長が喜界高校の後輩へエールを送る。

 「目標を持って努力することが大事。目標がなくても自分の道を広げたり、そこに近づけるようにしたり、継続することで、道は広がる。気張ってください」