博物館の収蔵庫探検

参加者はライトを片手に博物館の収蔵庫の中を〝探検〟した

原野農芸博物館 子ども対象にワークショップ
好きな資料を観察・スケッチ

 だんじりを活かした地域協働実行委員会主催の「博物館たいけん!」が28日、奄美市住用町山間の原野農芸博物館(奄美アイランド)であった。小・中学生らを対象とした学芸員体験ワークショップで、地元の子どもたちやその保護者が参加。学芸員になりきった参加者らは普段は入れない博物館の収蔵庫の中を探検。好きな資料を観察・スケッチし、その魅力に触れた。

 文化庁の地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業の一環。2010年の奄美豪雨で同博物館が被災した後、約3年に渡って復興をサポートした京都造形芸術大学の講師、学生ら6人もワークショップに参加し、子どもたちに助言を行った。

 参加者は、ペンライトを片手に収蔵庫を探検。数多くある資料の中から「鳥」をテーマに好きな資料を探し出し、なぜそれに興味を持ったのか、それぞれが発表。また選んだ資料をよく観察し、スケッチなど行った。

 参加した奄美市笠利町の本間崇寛=たかひろ=君(8)は「今まで見たことのない珍しい物がたくさんあって面白かった」と笑顔。

 同大学副学長の大野木啓人教授は「これからの芸術活動は決して特殊な人、一部の人だけがやるものではなく、全ての人が豊かに生きる要素としてやっていくもの。この博物館をはじめ、奄美には魅力的な資料館・博物館が点在するが、その魅力・価値を地域の人にもっと知ってもらいたい。文化もそうやって守られる。このワークショップがそうしたきっかけになれば」と話していた。

 同ワークショップは同日を皮切りに全3回を予定。第2回は11月6日、第3回は同27日に同博物館で開催。時間は午前9時半~正午。小1~中3が対象で参加費無料。事前申し込みが必要で申込方法はメール(haranoam@lime.ocn.ne.jp)か、FAX(0997―69―2222)。参加者と保護者の名前、学年、住所、電話番号を記入する。