龍郷町で青年農業組織設立

若手農家らを中心に、青年農業組織が設立された(1日、龍郷町役場)

技術向上、経営発展へ
若手農家所属

龍郷町の若手農家らでつくる青年農業者組織が立ち上げられ、1日、町役場会議室で設立総会が開かれた。県、町の関係者なども含む24人が出席。組織化により、農業者同士の情報交換を活性化させながら、生産技術の向上や経営発展に向けた相互研鑽に取り組む。全体的な就農者の高齢化も進むなか、農業振興にもつなげることを目指す。

設立総会には、県大島支庁農政普及課、町産業振興課、JA職員ら会員も出席。大島支庁農政普及課・宝正己課長は、与論町の和牛農家青年クラブが長年の活動を通し、生産頭数を大きく伸ばしてきた実例を紹介し、「みなさんが技術を公開したり、経営上の悩みを語り合ったり、研鑽を積み重ねることは、必ず役に立つ。ぜひ、みなさんも龍郷町の農業を盛り上げてほしい」とあいさつした。

組織には、町内で農業や畜産業を営なむ若手農家11人が所属。組織設立の発起人は同町大勝で新規就農した飯田圭太郎さん(33)。神奈川県出身の飯田さんは、3年前に妻の出身地の同町にIターン。現在、バジルやマンゴーを生産している。「農業は1人ではなかなかできない。相談する『仲間が必要だ』と感じていた」(飯田さん)ことがきっかけとなり、昨年から交流会を通し、組織化を計画してきたという。

現在主な活動は、飯田さんも所属する大島地区農業青年クラブとの視察を含めた意見交換会、町内のイベントへの参加などを予定。今後に向けて、飯田さんは「まずは、栽培の技術を向上させたい。良いものができれば、この町の農業の活性化にもつながる。会員も随時募集する。耕作放棄地が町内でも増えているようで、農業人口を増やす活動もしていかなくてはいけないと感じている」と話した。