天城町瀬滝・水稲脱穀作業

稲作の一環体験の仕上げ、足踏み脱穀機への挑戦も=4日、天城町瀬滝

住民と子どもたち協力
昔の脱穀機体験も

【徳之島】天城町瀬滝地区の湧水池「こうしりいじゅん」公園のミニ水田のわきで4日、住民と子どもたちが協力して育てた水稲の脱穀作業があった。子どもたちは昔ながらの足踏み脱穀機にこわごわ挑戦。19日の敬老会では〝ユイの結晶〟約50㌔で紅白の餅をついてお年寄りたちにプレゼントする。

「こうしりいじゅん」は「川尻の泉(湧水)」の意。園地内のミニ水田(約1・6㌃)での稲作は、同集落(院田吉雄区長)と子ども育成会(石原明美会長)が「稲作体験と地域住民の交流行事用に」と昨年15年ぶりに復活させたもの。

今年も瀬滝民謡保存会(重田浩次会長)の「田植え歌」実演も交えながら4月に苗を植え、先月30日に稲刈り作業にこぎ着けた。「吊るし干しの間、スズメの群れに網間から約1割食べられたが約50㌔は見込める」と院田区長(65)。

脱穀作業には兼久小の白川満校長ら学校側含め約40人が参加。昭和40年代まで使われ、文化財価値さえ帯びた「文明式」脱穀機を修理して今年も活用。子どもたちは大人の安全監視のもと、足踏みの人力で「グイーン、グイーン」と回転する脱穀機にこわごわ稲穂を押し付けた。なかには握力不足で稲束ごと奪われて目を白黒させる児童も。

兼久小4年の福田貢君と住田悠君は「自分たちで育てた米での餅つきが楽しみ」「おいしい紅白のお餅をプレゼントしたい」。院田区長は「稲は1人ではできない作物。住民同士が助け合うユイの心と精神を大切にして欲しい」と話していた。同集落敬老会は19日午後5時ごろから瀬滝構造改善センターで。