将来の”先生像”確立へ

児童らの運動会の練習風景を見学する鹿大教育学部の学生ら(写真右)

鹿大教育学部学生ら 小規模校で学校環境観察実習

鹿児島大学教育学部の学生が6日から、講義の一環で奄美大島入りしている。学生らは島内の小規模校の授業風景や学校環境を見学。児童生徒らと交流も通じ、離島教育の現状に理解を深めるとともに、将来の“先生像”の確立に努めている。

県内は都市部のほか、多くの有人離島を抱え、離島赴任に不安を持つ学生もいる。一方、一度離島を訪れ、地域の良さを体験した学生はその不安が軽減される傾向にあることから、同学部は「奄美大島における体験学習(講義名・学校環境観察実習)」を開催している。20回目となる今回は、2回生45人が参加した。

6日に航路奄美大島入りした学生らは、7日に奄美市内の小規模校3校を訪れ、授業見学や児童と交流した。8日は瀬戸内町阿木名小中学校に学生24人が訪問。学生の免許教科の授業参観のほか、運動会の練習を見学。昼休みには児童生徒らとふれあい活動を通じ、交流を深めた。

指宿市出身の南雄太さん(19)は、「大規模校と違って人数は少ないが、上級生が下級生の面倒をみるなど、児童同士のつながりがあることに驚いた」と述べ、大島高出身の岡村瑠利香さん(19)は、「小規模校では情報や教材が不足することがある。どこでも同じ教育が受けられるよう、教師になったら事前準備をしっかりしたい」と話した。

同日はこのほか、同町加計呂麻島の俵中学校、諸鈍小中学校でも実習を実施。学生らはきょう9日まで奄美大島で研修や実習を行う。