9日は「救急の日」

9月9日は「救急の日」、関連イベントなどが行われる(資料写真)

15年管内搬送50件減の3375件
中等傷が半数占める「慌てず容体伝えて」 大島地区消防組合

9日は、総務省が定める「救急の日」。同日は、奄美市で式典、街頭での広報キャンペーンのほか、医師会や消防組合など各関係機関による講演会などが予定されており、地域住民らに救急医療に関する周知・啓発が図られる。大島地区消防組合によると、2015年中における管内の出場件数(救急車が現場へ向かった数)は4141件(搬送件数は3375件)、対前年比で14件減少(搬送件数は50件減)した。

出場件数の内訳をみると、急病2623件(搬送2143件)が最も多く、一般負傷644件(同505件)、その他転院545件(同494件)、交通事故189件(同154件)と続く。搬送人員は、男1727人、女1668人の計3395人だった。搬送された人の傷病程度別状況では、中等傷(1日以上3週間未満の入院を要するもの)が50・6%と半数を占め、軽傷(入院を要しないもの)34・6%、重傷(3週間以上の入院を要するもの)が13・8%の割合だった。

また、15年中一目救急統計で、1日当たりの平均出場件数は約11・3件、1日当たりの平均搬送人員は約9・3人。救急出場について、最も多い時間帯は、午前8時~同10時、多い月は8月(404件)、多い曜日は月曜日(636件)だった。午前中の出場での、傾向としては、心肺停止のほか、脳梗塞などの疾患が疑われる搬送者が多いという。

同組合消防本部警防課主幹第一救急係・泊智仁係長は「救急を電話で求める時は、切羽詰まった状態になると思うが、慌てずにその人の容体(意識、呼吸の有無など)を伝えてほしい。また、救急車両が到着する前に、AEDがある場合はそれを使った救急処置などを行ってほしい」と呼びかけた。

9日開かれる関連イベントのうち、救急医療講演会は午後1時から、奄美市の奄美文化センターであり、一般入場自由。現場で活躍するドクターヘリに関する、講演や寸劇などが行われる。