伊仙町東伊仙東 名物の「綱かき」

渾身の力を込めた十五夜「綱かき」=11日夜、伊仙町東伊仙東

絆も練り上げた大綱の完成を喜ぶ青年団とちびっ子ら

敬老・十五夜祭り前に
青年力で地域元気に

【徳之島】伊仙町東伊仙東集落(為征四郎区長、約150世帯・約280人)の公民館広場で10日夜、恒例の「敬老会・十五夜祭り」(15日)に向けた「綱かき」(綱練り)作業があった。青年団(久保広樹団長)のメンバーたちが伝統の技術を継いで主催。「ヨイショ」の掛け声とともに長さ10数㍍、直径約20㌢の大綱をない上げた。

同集落の十五夜綱引きは13年前、当時の青年団員らが「伝統の十五夜綱引きを復活して住民の交流の場づくり、地域活性化に」と約40年ぶり復活。歴代の青年団員たちの団結で継続。稲作が消滅して久しい中で貴重品となった稲わらは、今年も天城町の生産者2人が提供してくれた。

手間の掛かるわらすきなどには、子ども会のちびっ子たちも協力した。祭りやぐらでは、若い実働部隊の青年団員らが、勇壮な掛け声とともに渾身の力を振り絞って稲わらを練った。交代して手の筋肉を休めながら、約2時間かけて汗だくになって大綱をない上げた。

青年団の久保団長(36)=消防士=は「(Uターン含め)青年の数も増えている。綱かきの方法は壮年の皆さんに教えてもらい、録画DVDも活用して復習。青年たちの団結力と連携で、伝統行事を通じ地域を元気にしたい。地域の青年団活動が他集落にも広がってほしいと願う」とにっこり。

15日午後6時すぎから同会場での「敬老会・十五夜祭り」には集落内の75歳以上のお年寄りを特別招待。子ども会―高齢者などの綱引き対抗戦で交流。その綱で土俵をかいてのちびっ子相撲大会、ゲストを招いた演芸大会でも楽しませる予定だ。